活動報告

2005年8月11日

なぜ小泉首相の郵政民営化法案は否決されたのか 「郵政民営化」は特殊法人などの改革の突破口にはならない

先の国会で「郵政民営化関連法案」は、衆議院では僅差で可決されたものの、参議院においては17票差で否決されるという異例の展開となりました。
小泉首相は、反対した政党や議員を、改革に反対する勢力だと決めつけていますが、事実は違います。自民党議員も含め、過半数の参議院議員が法案に反対したのは、国会での審議を通じ、この法案の持つ欠陥性と、それがもたらす地域や産業の混乱を懸念したからで す。 今回の法案の大きな狙いは郵貯・簡保の340兆円の資金が有効に使われていない現状を変える事だと言われてきました。特殊法人など、「官」へ流れていた資 金が、民営化によって「民」に回るようになる、これによって経済も良くなると、竹中大臣も何度も答弁しました。しかし、このことについても、今回の法案と は無関係だということがはっきりしたのです。
かつては、財務省が郵貯、簡保、年金からお金を借りて、それを特殊法人や政府機関に貸し付けていました。この「財政投融資」という仕組みが無駄遣いの原 因だということで、平成13年からは仕組みが変わり、「財投債」という名の国債を財務省が発行して、得たお金を特殊法人などに貸すことになりました。とこ ろがこの「財投債」の主要な引き受けはやはり郵貯・簡保資金なのです。平成16年度の「財投債」の発行実績額は41.3兆円ですが、このうち29.6兆円 は郵貯・簡保・年金の資金で引き受けています。市中発行(銀行や保険会社、個人が引受)された11.7兆円も含め、相変わらず「民から官」へのお金が流れています。
この流れを変えるためには、政府方針で郵貯・簡保資金での財投債の引き受けをやめればいいのです。郵政公社の民営化とは無関係です。財投債の引き受けを減らすことができないのは、特殊法人などの改革に着手していないからであって、郵貯・簡保のお金が流れるから改革が進まないというのはまさに本末転倒、問題のすり替えです。
特 殊法人、特別会計、独立行政法人、政府系金融機関などの公的資金の無駄遣いや天下り、合理化問題などは、郵政とは切り離して、行政改革の中心課題として徹 底的に取り組むべきなのです。複雑な利権の絡むこれらの改革は簡単ではありません。中央・地方の行政機構の改革も含め、しがらみにとらわれない強い政治の リーダーシップが必要ですし、そのためには政権交代の実現が不可欠だと考えます。
今回の衆議院選挙は、看板だけの郵政民営化の是非を問うものではありません。日本社会をミスリードしない、きちんとした政権をつくるための選択が求められている選挙なのです。
ぜひとも民主党候補へのご支援をお願い申し上げます。