活動報告

2009年3月27日

地方分権改革を推進するための地方税財政基盤の確立に関する決議

3月27日、参議院の総務委員会は、平成21年度政府予算案の関連法案である「地方税法等改正案」と「地方交付税法等改正案」の2法案について質疑を終了し、採決に入りました。民主党の会派は、この2法案は地方分権、地方の活性化、地方財政基盤の強化という視点から不十分であるとして反対し、他の野党も反対したため、否決となりました。このあと、委員会は現在、地方財政が抱える問題の解決に向けて政府がなすべきことを9項目にまとめた「決議」を行うこととし、「地方分権改革を推進するための地方税財政基盤の確立に関する決議」を民主党・新緑風会・国民新・日本、自民、公明、社民の4会派の賛成により採択いたしました。

なお、この決議案の策定にあたって、加藤議員は担当理事として与野党間の調整を行いました。「決議文」は次のとおりです。

「地方分権改革を推進するための地方税財政基盤の確立に関する決議」

平成21年3月27日
参議院総務委員会

国・地方を通じた厳しい財政状況の下、特に財政力の弱い地方公共団体においては、厳しい財政運営を強いられている。このような状況を踏まえ、政府は、個性豊かで活力に満ちた分権型社会にふさわしい地方税財政システムを確立するため、次の諸点について格段の努力をすべきである。

一、地方財政計画の策定に当たっては、歳出規模の抑制等を通じた地方交付税総額の削減により地方独自に行う施策・取組の余地が失われていることを十分に認識し、地方の意見を確実に反映しながら、地方全体の財政需要を適切に積み上げるとともに、これに伴い必要となる一般財源の確保を図ること。

二、地方交付税の本来的な役割である財源保障機能と財源調整機能が適切に発揮されるよう、基準財政需要額については、地域の再生・活性化や雇用創出の推進等地域住民が将来にわたって安心できるための施策に要する財政需要等を的確に反映した算定に努めること。

三、現下の厳しい地域経済環境において、地方の疲弊が極めて深刻化している中、毎年度発生する巨額の地方財源不足への対応については、いわゆる「国・地方の折半ルール」による暫定措置の在り方や、法定率の引上げを含め、地方税財政制度の抜本的改革を検討すること。

四、巨額の借入金を抱える地方財政の健全化に当たっては、安定的な財政運営に必要な地方一般財源の確保に留意しながら、計画的に進めること。また、臨時財政対策債をはじめ累積する地方債の元利償還については、諸施策の実施を制約しかねない状況にあることにかんがみ、将来において各地方公共団体の財政運営に支障が生じることのないよう、万全の財源措置を講じること。

五、地方公営企業等金融機構の貸付対象を一般会計に拡充すること等に伴い、機構の財務基盤については、引き続き市場の信認が得られるよう、その充実強化を図ること。

六、地方分権改革推進法に基づく地方公共団体に対する財政上の措置の在り方等の検討に当たっては、地方に参画の機会を保障すること。また、地方分権改革推進計画については、地方の総意を真摯に踏まえ、地域の実情を十分反映したものとなるよう最大限配慮しつつ、新地方分権一括法の早期制定を目指すこと。

七、地方公共団体は、直接住民サービスを提供する役割の大部分を担っていることから、その基盤となる地方税財源の充実を図るため、地方消費税の充実を図るとともに、地方法人課税の在り方を抜本的に見直すなど、税源の偏在が小さく、税収が安定的である地方税体系の構築を早急に進めること。

八、国の直轄事業については、国と地方の役割分担の明確化と国の役割の重点化の観点から、抜本的に見直すこと。また、直轄事業負担金については、役割分担の明確化等に応じ、廃止を含む見直しを行うこと。

九、地方公共団体の財政の健全化に関する法律の全面施行に当たっては、各地方公共団体における住民サービスの不適切な低下を招く事態とならないよう十分な配慮に努めること。併せて、地方公共団体の財政運営をより透明化するため、企業会計を参考にしつつ、地方公会計の整備の促進を図ること。

右決議する。