第173回臨時国会 文教科学委員会(2009年11月17日)
「理科離れ」を防ぐために、子ども達が興味を持つような授業を展開する必要がある。
11/17(火)文教科学委員会において、大臣所信に対する質問をしました。 モノづくりについて議論をする上で、高校生・大学生の理工離れと、中学生以下の理科離れが非常に大きな問題となっている中、文部科学省としてどのような対策を考えているかを質問しました。 教職員定数を増やし、少人数指導を実施することや、退職教員や技術の経験者を非常勤講師として雇用することなど、感動や面白さを伝えるように授業を充実させることが肝要との答弁に対し、初等中等高等教育がばらばらに取り組んでは駄目で、相互の連携とともに、先端技術の開発を担う優秀な人材教育ということについて、非常に戦略的、総合的に取り組む必要があるとしました。
| 【質問項目】 |
1、高校生の就職問題 2、高校における職業教育の問題 3、総合学科の問題 4、OECD調査と理科ばなれへの対応 5、「ものづくり教育」の一貫性 6、科学技術予算の確保について |
○加藤敏幸 民主党・新緑風会・国民新・日本の加藤でございます。
今日は大臣所信につきましていろいろと御質問を申し上げたいと思います。と思いましたら、大臣、衆議院の方に出張されましたけれども、まあ新しい内閣の皆さん方は政務三役というそういうお立場で、恐らくチーム川端と、こういうようなことで仕事をされていると、こんなふうに思いますので、予定どおり質問をさせていただきたいと思いますので、副大臣の御両名の方、よろしくお願いをしたいと思います。
まず初めに、これも先ほど来委員の方々から御指摘がございましたけれども、高校生、高等学校の生徒の皆さん方の進路問題ということについて、一番大きな課題は厳しい経済情勢の中で就職が非常に困難になっていると、こういうことではないかというふうに思います。来年の春に向けた新卒採用においても内定率は大幅にダウンしていると、このように聞いております。この中身は厚生労働省が所管すると、こんなことだと思うんですけれども、省の壁を越えて、それぞれお立場を踏まえながらも内閣全体の視点からも検討していただきたいと、こう思いますので、現時点での来春卒業予定者の高校生の内定率、それからまたその問題点だとか特徴などありましたら御披露いただきたいと思います。
○鈴木寛 文部科学副大臣 お答えを申し上げます。
9月末の新規の高等学校卒業予定者の求人数は15万6千人でございまして、就職の内定率が37.6%。これは前年同期比で申し上げますと、求人数でもって46.7%の減少、それから内定率で申し上げますと13.4ポイントの減少という大変厳しい状況にあると認識をしております。
10月23日に政府で緊急雇用対策が本部の下でまとめられましたけれども、新卒者支援チームというものを省庁横断でつくりました。この主査には文部科学省の高井大臣政務官に御就任をいただいて、今精力的に検討をいただいているところでございます。
そこで、まず経済団体、業界団体に、11月下旬辺りにこの求人拡大のお願いを是非したいというふうに思っております。と同時に、いわゆる有効求人倍率とかをもう少しブレークダウンして見てみますと、中小企業は引き続き人が欲しいと、しかしそのニーズに対して学生の側がこのミスマッチが起こっているということがございますので、ここの中継ぎといいますか、ジョブサポーターというものを緊急に配備しながら、そしてそういう内定情報、求人求職情報をもう少し前倒しで公表をしていただくとか、双方のことをこの間に入って引き出すことで何とかこのマッチングにつなげていきたいと、こういうことを考えているところでございます。
○加藤敏幸 大変厳しい情勢であるということと、当面の対応策について触れていただいたと思います。
高校の都道府県別の内定率では沖縄県が最低で8%と、こんなふうに聞いておりまして、正直言って、人生の社会に対する船出、このタイミングで就職先がないということがどういう意味を持つのかということについて、自分の昔の状況と引き比べて非常に心が痛むといいましょうか、大変な事態ではないかと、このように思っておるわけであります。
当然、今後もいろいろ対策、対処をしていただきたいということでありますけれども、これに関連して少し質問を展開したいと思いますけれども、過日の大臣所信におきまして大臣は、「昨今、学生生徒の就職環境は非常に厳しい状況にあります。まず、高校や大学を通じて、社会人、職業人として必要な能力の育成を図るとともに、確かな職業観をはぐくむことが重要です。」と、このように述べられております。
このことに関しまして、お配りいたしました資料一を御覧になっていただきたいんですけれども、これは文部科学省のホームページから引用いたしました普通科それから職業学科別に大学への進学率と就職率と二つ表しています。特徴的なのは職業科、赤い印ですけれども、大学進学率においても職業科におられる生徒さんが進学率が右肩上がりで伸びている、普通科と同傾向でやっぱり伸びていると。それから、下の就職率におきましても、これは昭和40年代、非常に高い就職率だったのが時代とともにこのように落ちてきたというところですけれども、普通科におられる生徒さんも約9%の皆さんがそこから就職をされていて、この傾向も大体、元々の比率は違うけれども傾向は同じだと、こういうことであります。
そこで、幾つかいろいろな問題を感じるわけでありますけれども、就職希望者と進学希望者が混在しているという専門高校と言われる、まあ昔でいえば工業科、商業科を中心としたそういうふうな部分によって、言わば混在という状況が進路別に、これは普通科でもあり得るし、それから職業科でもあり得るというこの状況の中で、やはり教育ニーズに沿った教育の内容と、それが予定しているものとは違う進路が現実に選択されているという、ここのクロスされたような状況の中から、やっぱり実践的職業教育というものなり、あるいは就職されるときに十分な、社会だとか産業界だとかそういうところに知識が十分なのかという、普通科の人が就職されるときにそういう予備的な知識をどのように習得されるのかというようなことで、やはり今非常に中等教育におけるいわゆる高等学校の教育の在り方についても非常に大きな分かれ道にあるような気がするわけであります。
現在、中央教育審議会の中でキャリア教育・職業教育特別部会がキャリア教育、職業教育の今後の在り方についていろいろ御検討をされていると、このようにお聞きをしておりますけれども、現時点において職業教育の現状なり今後の展望についてどのようにお考え、あるいは指針をお持ちなのかについてお聞きをしたい。
○鈴木寛 文部科学副大臣 大変貴重な問題提起をいただいたと思っております。
御指摘のように、今、中教審でキャリア教育・職業教育特別部会をやって検討していただいております。もちろんこの検討は十分やっていただきたいと思っておりますが、私どもが就任をいたしましてからも、事務方に対してこの点についてもう一度、もちろん中教審の議論は議論として大いに参考にもしながら、一からって別に今までのものをなくするというわけじゃないですけれども、重要な課題なので本格的に議論を練ってくれと、こういう指示を出したところでございます。
特に、職業科と普通科となっているんだけれども、それぞれにおいて混同しているという現状の御指摘が一番踏まえていかなければいけない現状だと思いますけれども、まず、進学をする者であれ就職をする者であれ、いずれにしても社会には出るわけですから、きちっとキャリア教育ということはやっていかなければいけないと。一番問題なのは進学も就職もしないという、そういう学生もかなり出ております。いずれにしても、自分の将来の人生をちゃんと自分でデザインをする、それに向けて必要な学びをやっていくという、ここのところをまずはきちっとしていかなければいけないと。
その段階で、その上で、これが社会に出る直前の教育になるのか直前の二つ前になるのかということの差はありますけれども、そこで、職業教育という観点でいきましたならば、かなり実践的な、自分たちが1年後2年後3年後に働く現場というものを意識できるように、とりわけそういったところで現に働いておられる方々との人的な交流、そうしたところでの職場におけるかなりインターンシップ的なこと、あるいはそうした方々にどんどん学校現場に働くことの重要さ、すばらしさ、難しさ、しかしそれを乗り越えたときの感激、感動、社会への貢献、地域への貢献と、こういうことをかなりきめ細かくやっていかなければいけないというふうに考えているところでございます。
○加藤敏幸 今副大臣が少し触れられました。例えば、初等教育あるいは中学校における本件に関する教育の中身についても、実は、別に労働基準法だとかそういうようなことを細かく言うことではないんですけれども、社会全体がどういう仕組みでできていて、自分たちが社会、実業の世界に出たときにどこが守られて、そういうようなことも含めて身に付けておかないと、いわゆる派遣村とかいう状況の中で自分たちの固有の権利について知らないという人たちもたくさんおったということを含めて、いろいろな視点からの教育も要ると思っております。
さて、少し急ぎますけれども、今お手元の資料の裏側となっていますかね、資料二の方を見ていただきたいんですけれども、これはOECD調査に見る日本の高校生の科学意識ということで、資料は2006年実施のOECD国際学力テスト、到達度ですけれども、ここから作っております。設問を見ていただき、日本とOECD平均というところの比較をしておりますけれども、例えば、科学に関連した職業で働きたい、日本23%、OECD平均37%、大人になったら科学のプロジェクトに携わりたい、日本17%、OECD27%、30歳のとき、科学、サイエンスということですけれども、科学に関連した職業に就いていると思う、日本8%、OECD平均25%。以下、科学を勉強するとか仕事との関係を含めてこれを一覧していただきますと、高校生の科学あるいは技術に対する意識というものが、OECD平均に比べて相当意味のある低さを持っているんではないかと、このように受け止めております。
私どもも物づくりということについて大変長らくいろいろ議論をしてきたわけでありますけれども、近年、特に理工離れと、こんなふうに言われておりますし、理科離れというふうなことを含めて、国民全体の中でこういう分野に対して興味を失っているという、そういう時代にあるのではないかということで、大変危機意識を持っているわけであります。
そういうような意味で、何をすればいいのかということについては、これはいろいろな方法があって特効薬はなかなかないんだということではありますし、理工学部というのは、よく聞くんですけれども、少なくとも微分積分、微分方程式が解けて、フーリエ級数が分かって、実験ができて、物理のⅠ、Ⅱができてとか、一番手間暇掛かって、実験が多くて遊ぶ時間がなくて、就職したら事務系の人よりも給料が安いと、こういう愚痴も聞きつつ、なかなか人も集まりにくいという状況にあるわけですけれども、そういう意味で、単に理科の時間を増やすとかそういうことだけではやっぱり難しい面もあろうかと思いますけれども、今このいわゆる理科離れ、理工離れといわれている状況に対してどういうお考えをお持ちかなということを。
○鈴木寛 文部科学副大臣 単に授業時間を増やすだけでは難しいというのはおっしゃるとおりだと思いますが、しかし授業時間を十分確保して指導内容を充実させていくということは大事だと思っています。しかし、一番大事なことは、お示しをいただいた数字は、これ高校生の科学意識、15歳の意識調査でございましたが、15歳に至るまでの小学校、中学校でのやはり教員の、あるいはその体制が重要ではないかなというふうに思っております。
例えば、今どういうことを考えているかと申しますと、理数教科を充実をするということを方針として打ち出しましたので、その理数の少人数指導のための教職員定数を改善をするという要求をしております。これ2050人程度。それから、退職教員とか、あるいはこういう物づくりあるいは技術の経験豊かな社会人の皆様方に非常勤講師になっていただく、これは1万5500人と。やはり、理数を自らが面白いと思ってその道に進まれて、そしてその感動やその楽しさ、面白さというものをやはり子供たちに伝授をしていただく、伝えていただくと、こういうことが大事ではないかといった点を中心に充実をさせていきたいというふうに思っているところでございます。
○加藤敏幸 理科が嫌いな先生の下で理科が好きな子供が育つということも考えにくいのかなと、こう思いますけれども、総合的な、教育の場面だけじゃなくて、あるいはテレビのドラマ一つにしても、職業観が多様であり、いろんな仕事がそれぞれ価値があるということが子供たちの目の前にやっぱり表れなければ、なかなか子供たちが興味を持っていくということは少ないのではないかと思います。
この科学技術、技術立国、科学立国、ここに人材育成ということを文部科学省として非常にいろんな視点からとらえておられると思います。
そこで、いろいろな、企業の皆さんだとか、いろいろな方々から意見を聞いて、日本の将来を支えるような技術開発や研究に従事する優秀な人材を育成していくにはどうあるべきかといったときに、今一言で一番何が言いたいんですかと、こうお聞きいたしますと、初等中等高等教育がばらばらに取り組んでは駄目でありますと、相互の連携とともに、先端技術の開発を担う優秀な人材教育ということについては非常に戦略的、総合的に取り組む必要があると。
そこで、中国を始め発展段階にある国では、国家戦略として頭脳循環、ブレーンサーキュレーションの促進ということに非常に今注目されていると聞いております。海外に流出した優秀な人材を本国に呼び戻し、国内の科学技術の発展に寄与させようとした戦略でありますけれども、さらにこれを発展、展開をし、優秀な人材が海外の研究所や企業に行ったり、また帰ってきたり、帰ってきて国内でいろいろな企業、研究所に参画をし、さらにもう一度外に飛び出していくという、こういう循環型のやっぱり人材育成ということが必要でありますし、またそれに堪えるためには、単に語学力だとか基礎的な数学だとか物理だとかそういう理学系のものだけではなくて、人間にとってのマナーであるとか、文化に対する理解だとか、まさに国際社会に学生としても研究者としても通用するような、そういう総合的な視点に立った教育を行う必要があるのではないかというのがいただいた御意見であったわけであります。
今のような話も参考にしていただきまして、言わばポスドクの問題というのも今大きく私ども抱えているわけですけれども、まあ今日すべて結論が出るとか、そういうことではないんですけれども、現時点において本件についてのお考えがあれば、人材育成という意味でお話をいただきたいと思います。
○鈴木寛 文部科学副大臣 今御指摘いただきましたように、切れ目なくやっていくということが非常に重要だというふうに考えております。
小学校段階では、例えば未来の科学者養成講座ということを平成20年からやっております。それから、先ほども申し上げましたけれども、理科の支援等に当たる教員を増やしていくということ、それから理科系の教員を養成する拠点というのをつくっていくというようなことを小中学校段階ではやらせていただいております。そして、高校段階では、スーパーサイエンスハイスクール事業というものを平成14年からやっておりまして、これは一定の成果を上げているというふうに思っておりますし、それから、国際科学技術コンテスト支援ということで、いろいろな国際オリンピックなどの応援をJSTを通じてやっております。これは非常に効果が上がっておりまして、今年度等々は国際オリンピックの受賞が続出をしているという状況になっております。そして、今度は、大学段階では、理数学生を応援プロジェクトというのを考えておりまして、そして今度博士課程に参りますと、特別研究員事業というのをやりまして、そうした学生に生活費相当の研究奨励金を支給して、4600人ぐらいが今対象になっていますけれども、研究に専念できるようにと。
こういう、小学生から博士課程までのシームレスに、段階ごとにこのピラミッドをつくっていって、そしてその先は中川文部副大臣にお渡しをすると。こういう体系を今回の概算要求で、今まで局がばらばらにやっていたものをちゃんときちっと体系的にしようということで概算要求もさせていただいたところでございます。これはまだまだどんどん進化させていきたいというふうに思っております。
○加藤敏幸 副大臣の方で中川副大臣にお振りになりましたので、中川副大臣にお尋ねいたしますけれども、科学技術関係の予算についてですね、少しお伺いしたいと思います。
これは午前中、義家委員の方からスパコンを事例に取り上げられて少し御意見があったんです。そのときに大臣の方からは、個別事例についてではなくて一般的に、例えば仕分チームの結論については仕分チームの結論として参考にはするけれども、内閣の一員である文部科学大臣としてはそれも参考にしながらやっぱり予算については考えていくと、こういうふうなことだったと思います。
それはそれで、そういうことであると理解はいたします。ただ、この先端技術あるいは先端科学に関するいろいろな助成金であるとか予算があるわけですけれども、この考え方の基本ですけれども、今日的な効率性だとか、これは一体どういうふうな今業績があるんだとか成果が出ているのかという非常にナローな、あるいは短期間の評価軸で本件を評価していくということだとそう簡単には成果は出ない。
私もそういう民間の企業におりましたから、米国が、例えば米軍がどうしても欲しい日本の技術はこれだと、そういうふうに指摘されたものはどんなふうに開発されてきたのかと。やはり、20年近くずっと継続をして、雨の日も風の日もいろいろある中で継続してやってきたことが大体20年ぐらいたったときに日の目を見るというようなケースも多々ある。それまで幾度やめようかと思ったけれども、関係者の強い熱意の中で継続されてきたことがようやくというケースもあるわけなんです。場合によると、結局最後もうアウトだったということもこれはあるわけですから、なかなかこの判断は難しいと思います。また、テーマによっては各種批判を受けていて、非常にビッグネームに集中し過ぎるとか非常にはやりのテーマに予算が付くとか、いっときITに予算が付いたといったような傾向もあって、ここはなかなか、専門家の皆さん方の意見もいろいろとあるということなんです。
ただ、私はやっぱり、種まき、そして雑草を取って、育てて、収穫にまで至るという非常に長いプロセスの中で、まさに母が子に接するがごとく、やはり口を開けたいろいろなプロジェクトを早い段階でえり分けるということではなくて、育ててみてという、やっぱりそういうふうな姿勢も大事ではないかということで、教育は全般的にそういうふうな要素が強いんですけれども、こういう科学技術関係予算についての考え方といいましょうか、そういうものがありましたら大臣の方からお願いします。
○中川正春 文部科学副大臣 やっと答弁の機会をいただきまして、ありがとうございます。
私も仕分に参加をさせていただいたというか、状況を、行って具体的に議論の中身というのを聞いておったんですが、二面性といいますか、二つのことが感じられました。
一つは、やっぱり我々が組み立ててきた世界というのは、そこに科学者がいて、研究機関があって、その中でこの科学技術に思い入れを持って、いわゆる世界の最先端を走っていくんだというその情熱の中で組み立ててきた事業ということ、これが一つあるわけですが、それがどこまで一般的な国民の皆さんにその世界が理解をされているかということ、その理解をしてもらうための努力というのがこれは一つ改めて考えていかなきゃいけないのかなという思いですね。
そこのところと、恐らく私たちが政治的に科学技術戦略としてめり張りを付けて、ここのところに集中的に国家戦略として集中投資をしていくんだという部分、それとは軌を一にしながらやっぱり国民に説明をしていく必要があるんだろうというふうに思います。そこの部分については、今回の仕分を参考にしながら、財政当局とはしっかりと押さえて議論をしていきたいところだというふうに思うんです。それが一つと。
それから、もう一方で、やっぱり国民的目線というのも必要なんだということもあると思います。一方的に情熱だけで走っていると、とんでもないところで無駄遣いがある、あるいは重複した資金の使い方がある。あるいはまた、本来は結果を問わなきゃいけないところ、特に、基礎科学ではなくてイノベーションから民間に応用していく部分については、これは例えば投資資金でそこは持っていってもいいんじゃないかと、必ずしも税一本でいかなくてもいいんじゃないかというふうなところ、そんなものが、ふっと第三者から見ると、なぜここに税金使うんだというふうなところに指摘をされるんじゃないかなというようなこと、こんなことをこもごも併せながらしっかりとした議論をしていきたいというふうに思っております。
その上で、二点なんですが、今現場ではそういう意味ではちょっと動揺が走っておるようでありまして、私のところにもたくさん問い合わせが来ます。事業仕分そのものが結論ではないんだとさっきから何回もお話が出ていましたけれども、私たちはこれを参考にしてこれから本格的な財政議論に入っていくんだということを現場の研究者の皆さんにもしっかりメッセージとして届けさせていただきたいと思いますし、そこからやっぱり意見も今度は逆に我々は吸収していくということだと思っています。
それからもう一つは、後にまた基礎科学の話も出るようですが、その基礎科学については、これは税でやっていきますよ、特に科研費について、それぞれが、個人個人の研究者が自分の世界を持って、そこから何が出てくるか分からないけれども、目利きがいて一遍自由にやってみろよと、こういう環境をつくっていく、それはやっぱり税だと思うんですよね。この基礎科学あるいは科研費の部分について非常に厳しい状況になってきているし、ほかの国と比べると、ここの部分についての予算が伸びていない。特に、新たに中国や韓国はすごい勢いでこの辺の予算を伸ばしてきていますけれども、そういう意味での私たちは危機感は持たなきゃいけないんだろうというふうに思います。
更に言えば、この部分が、実はイノベーションとか、さっきの民間レベルとの、いわゆる投資を引き付けながらやっていってもいい部分へ向いて、薄められて延ばしていってしまっているということ、ここのめり張りがもう一つ利いていないのかなということで、新たに民間資金も逆にどう活用していくかということについてはちょっとプロジェクトも立ち上げて、そこから投資という意味での、この分野への投資という意味での新しいメカニズムというのをつくっていきたいというふうに思っています。
以上、そんな思いでやらせていただいています。
○加藤敏幸 ありがとうございました。
時間になりましたので、終わります。
