第162回通常国会 経済産業委員会(2005年4月 5日)
経済産業委員会での質問
「中小企業経営革新支援法改正案 」に関して
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本会議での質問に引き続き、具体的な内容について同法案に対し、質問を行いました。
| 【質問要旨】 (クリックすると該当の箇所にジャンプします) |
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○加藤敏幸 おはようございます。民主党・新緑風会の加藤敏幸でございます。
過日、本会議で代表質問をさせていただきまして、その質問に引き続き、具体的な内容等を含めながら中小企業経営革新支援法改正案についてより深めていきたいと、このように思っておりますので、よろしくお願いします。
○加藤敏幸 まず、中小企業の経営を取り巻く状況についてお伺いいたします。
大臣は本会議の答弁で、昨今の景気の調整局面を反映し、中小製造業の景況感にも弱い動きが見られる、それから、小売業等の非製造の業況は、個人消費が横ばいに推移していること等を反映し、厳しい状況にあると、現在の中小企業が置かれている経営環境について述べられました。
政府としてのマクロ経済の判断は、景気は回復に向けて踊り場にあるということですが、恐らく中小企業につきましては、一部小売業は厳しいが、資金繰りに失敗して倒産の危機に直面すると、そういうふうな企業がたくさん出るといういわゆる危機的状況は脱したと。そして現在、各中小企業はどうやって経営基盤を強めていくかと、これが大きな課題になりつつあると、こういうふうな認識であるのか。こういう判断でよろしいでしょうか。大臣の御見解をお伺いします。
○中川 経済産業大臣 マクロ的に言うと非常に厳しい状況は脱したというふうに私も思っておりますけれども、経済産業省としてミクロを見る立場からは、地域、あるいは業種、業態、あるいはまた規模、それぞれが全部が全部良くなればこれにこしたことはありませんけれども、そうは言わなくても、まだまだ厳しい、大きな厳しい塊が残っているんじゃないのかと。例えば、地域でいいますと、私の北海道とか東北とか四国とか九州とか。あるいはまた、一部の大企業が全体を引っ張っていっておりますけれども、しかしそれ以外の日本の大部分を占めます企業、特に非製造業、中小企業といったところが依然として厳しい。
もちろん、雇用情勢とか有効求人倍率とか、いいデータも出てきておりますけれども、いわゆる有効求人倍率云々という、あるいはまた失業率なんかもちょっと、これは短期的な話ではありますけれども、最近の失業率はちょっとまた芳しくないとか、いろいろございますので、今一番大事な、正に踊り場というのはうまい表現使ったもんだなと思いますけれども、私はあんまり好きな言葉じゃないんです。とあんまり言うと内閣不一致みたいになりますけれども。上に上がる踊り場なのか、下に下がる踊り場なのか、これ分からないよ。何となくイメージ的に言うと、上がっている一服感の踊り場という感じと、いや、ちょっと上がってきたけれども、何かそこで一服してまた下に下がっちゃうんじゃないかというのと。
だから、非常に今大事な時期に来ているという意味で、経済産業省としては、それから委員の先生方の地元、いろんな実態をきちっと我々把握をして、これから正に大事な時期の、ミクロ的な経済を一つ一つ良くしていくことが今の経済政策で一番大事な時期じゃないかなというふうに思っております。
○加藤敏幸 中小企業を担当される大臣の御認識としては、やはりそういう正にミクロなところにも十分配慮をされた景気に対する認識ということは非常に大切ではないかと、こういうふうなことだと思います。
そこで、もう少しこの話を進めて、これから先の今年一年、これから先どうなっていくのかという見通しについて少しお伺いしたいと思うんですけれども。
外需に支えられた景気回復であって、もちろんデジタル家電とかリストラ効果とか、これも本会議で申し上げましたけれども。しかし、リストラ効果は一回限りであるし、それからデジタル家電だとかいう、そういうふうな花形商品も今やや息切れ状態になってきたと。じゃ一体、四月以降、景気を国内で引っ張っていく産業、業種としては何が考えられるのかと、こういうふうな視点があります。
それからまた、春の賃金交渉、私、連合でやっておりましたから賃金交渉には非常に思い入れがあるわけですけれども、今組織率が20%以下なんです。五人に一人しか組合員さんはいないわけです。五人に四人は労働組合がない。こういうふうな環境であって、幾ら賃上げ、賃金交渉を中央でやっても、なかなかそれが多くの、先ほどもありました小規模企業に勤める皆さん方にまで波及するという状況にはなかなか至らない。これは時間が随分掛かるでしょうと。
そういう状況の中で、公租公課の負担が今いろんな意味で増えていくということで、私は一番大事なのは、6000万人近いサラリーマン、これ一般勤労国民の家計支出がこれからどうなっていくのか、この内需を支えるこういう家計支出、購買がどうなっていくかというところが一番大きいポイントだと思います。特に中小企業の多くの皆さん方は、消費者向けの、最終消費者向けの財あるいはサービスというふうなものを作っている、担当されているケースが多いわけですから、やっぱり個人消費が盛り上がらないと、最後、中小企業の皆さん方のところまでには及ばないというふうに思うわけで、そのことの見通しについて、なかなか私はそう楽観できないんじゃないかと、このように感じておるわけでありますので。
そこで、内需の動向について、それを踏まえて、消費を中心とした内需動向について、あるいは消費行動の動向について経産省としてどのような分析をし、見通しを持っておられるのか、ここをお尋ねしたいと思います。
○望月 中小企業庁長官 今先生御指摘の、民間消費支出を始めとする内需の動向というものが中小企業に与える影響、非常に重要ではないかということでございますけれども、私どもも、例えば内需の需要一単位が増加した場合にどれだけ生産が増加するかという生産誘発度というもので見ますと、民間消費支出の一単位の増加が大企業には0.31の生産増をもたらすのに対しまして、中小企業には0.49の生産増をもたらすということを見ても、民間消費支出の影響は、大企業に比べ中小企業で現れやすく、その回復が中小企業の景況感の回復にとって大変重要だということであることが分かるわけであります。
また、民間消費支出の支出項目を少し見てまいりますと、最近の伸びている分野というのは、保健医療の関係やあるいは交通・通信、特に通信の関係の消費支出に占める割合が非常に上昇していると。これは携帯電話などの影響も随分あると思うんですけれども、その一方で、消費の主力でかなり大きなウエートを占めている被服、着る物ですね、被服や履物関係などの割合が低下傾向を示しているということでございまして、近年の消費構造というのはいわゆる中小小売業の販売に結び付きにくいというものに変化をしているということでございまして、中小非製造業の業況改善が若干の個人消費の伸びに伴って素直に上がってこないというのもまた実態でございまして、私どもは、この消費支出ですら中小企業に結び付いていくためにはもう少し力強いものになってくるということが必要ではないかと。いずれにいたしましても、最初申し上げましたように、民間消費支出の伸びが中小企業の業況改善にとってかぎであるということには変わりないわけでございます。
それで、その民間消費支出の今後につきましては、一部に今申し上げたような動きがあるわけでございますけれども、やはり先生もおっしゃいましたように、雇用情勢の改善というものが家計の所得改善につながるということを我々としても大いに期待をしていかなきゃいけないわけでございまして、そういう経過をたどりましてこの消費支出自身が全体が増加していくということを期待するわけでございますので、中小企業を見る私どもとしては、大変この影響の大きい民間消費支出に対する内需の動向というものを注視しているということでございます。
○加藤敏幸 御指摘、御回答いただいた内容については、それはそういう形で理解ができるわけですけれども、更に一歩突っ込みますと、もうこれ大企業において正社員の数がどんどん減ってきている。代わりに派遣、パート、非正規従業員だとかいろんな表現していますけれども、その比率が随分上がっていると。恒常求職の数は変わらないけれども、正社員の数は減っていると。
そして、何が起こっているかというと、結局働く者の所得の総額はやっぱり減っているわけです。非正規従業員ということは、ある意味で賃金格差だとかいろんな意味で格差が出てくる。それは、逆に言うと、企業としてはグローバリゼーションに対抗するためにコストを削減しないといけない、その方法論の一つとしてそういう方法を取ったことは、もうこれは一つの事実でありますから。
となると、家計全体を日本列島全部で集約すると、やはり減少していると。つまり、購買力が落ちているというところにも大きな問題がありますから、御説明された、家計の中での費目構成の問題もありますけれども、このバスケット自体がやっぱりどう大きく改善していくかと、そういう意味で、内需を本格的にどうやってつくっていくかというのは、中小企業庁だけじゃなくて正に政府全体のお仕事ではないかと、こういうふうに思うわけであります。
そこで、引き続いて、ここ数年間の私はマクロ経済運営について、やや本会議では嫌みを言ったわけでありますけれども、少しく緊縮中心、財政構造改革というふうなことに注力をしてきた、そういったようなことの中で、言ってみると、中小企業対策だとか労働政策だとか、そういうふうな部分には、まあ我慢をせよとは言いませんけれども、やや血流が少なくなった、日の当たり方が悪くなったという状況にやはりあったというふうに思います。
もちろん、金融部門の不良債権比率が半減したという意味で、ある種の目的は、不良債権の改善は進んでいるわけでありますけれども、しかし、ここ、具体的な名前を言う必要もないんですけれども、ある意味で構造改革あるいは市場万能主義の、言ってみると新古典派、シカゴ学派的な政策展開をやる中で、スクラップ・アンド・ビルド、一回つぶれても再生すれば560万人の雇用が出てくるんだから今は何とか我慢したらどうだという路線の中で、私は、中小企業政策というものは特にしわ寄せを受けてきたと、こういうふうな判断もあるのではないかと。そういうような意味で、非常に厳しい貸しはがし、貸し渋りという状況の中で、セーフティーネットとして私は、中小企業政策というふうなものはある意味で機能してきたということもこれ評価できるとは思うわけであります。
さて、そういうふうな視点で、今後についてということでございますけれども、私はやはり、市場競争にすべてをゆだねてしまう、強い者が勝つことでそれでいいんだ、市場の見えざる神の手によってすべてうまくいくという考え方だけでは中小企業政策というのは私は機能しないと思うんですよ。やっぱり中小企業政策、労働政策というのは本質的に社会政策という側面を持っているわけですから、それはもうすべてを市場原理にゆだねるということでは、もう本来的に中小企業政策やらなくてもよかったじゃないかという議論にも極端に言えばなってくると、こういうふうなことでございます。
戦略的社会政策としての中小企業政策という、私は、見方もあるいは位置付けも必要になってくるんではないかと。ただ、ここはやや私なりの、イデオロギーとは言いませんけれども、物の考え方が前面に出ておりますので、言葉の使い方でありますけれども、中小企業政策の本来の姿というとなんですけれども、そういうふうなやはり見直しの時期にもあるのではないかという私の思いを受け止めていただきまして、大臣の御見解をお伺いしたいと思いますけれども。
○中川 経済産業大臣 確かに、加藤委員が御指摘のような状況にあったと思いますが、政府なりいわゆる公的な部門が何もしなかったかというと、決してそうではないということを改めてこれは共通認識として共有できるのではないかと私は思っております。
例えば、例の30兆円の信用保証でありますとか、あるいは250兆円の中小企業向け金融、融資の中での公的部門の融資あるいはまた保証の役割でありますとか、あるいは今加藤委員も御指摘になりましたが、中小企業に対してのいろんなセーフティーネットでありますとか無担保無保証制度みたいなもの。実は、私も20数年前、銀行員で勤めておりましたけれども、えっ、担保も取らないの、保証も取らないの、そんな貸出しってあっていいのというぐらいに最近は本当に、もちろん貸す方はリスクを負うわけですから目利きであるとかプロとしての判断材料が必要になってくるわけでありますけれども、そういう新しい形の中小企業政策がどんどんどんどん今進んできているんだろうと思っております。
そういう中で、何といってもその根っこにあるのは、日本の経済的活力を支えているのは中小企業である、ここに頑張ってもらわなければいけない、一部の強いところだけが頑張ればいいじゃないかということでは決してないんだと、やる気と能力のあるところにはワンプッシュすれば頑張っていけるんだ、そのワンプッシュを公的な部分でやっていこうよというところがここ十年の中小企業政策の一つの大きなポイントだったと思いますんで、そういう意味で、当委員会を始めとして、委員の先生方のいろいろ御指導をいただきながら、いろんな制度をつくり、そして実行をしてきたことは、やっと日本全体が良くなってきたと、でもまだまだ中小企業に満遍なくその恩恵が被っていないというところに私自身、まだ道半ばだなという気持ちはありますけれども、もうあと一押し、二押しをやって、だれでもうまくいくというふうには私は安易には申し上げませんけれども、頑張れるところには頑張っていただけるような後押しをしていく。ある意味ではかなり、八合目ぐらいまで来たのかなという感じを持っております。
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○加藤敏幸 ありがとうございました。
次に、統計の問題といいましょうか、中小企業の現況について、政府のマクロ経済統計と、私ども、中小企業のおやじさんに聞いたときの実感と、こういうことの差が懸け離れているということについて少しお伺いをしたいと思います。もちろん、中小企業の社長は発注元に行くときは年代後れのクラウンで行ってゴルフ場にはベンツで行くと、そういうふうなまあ使い分けもありますから、聞くことを全部うのみにするということでもないわけでありますけれども。
さて、政府発表の経済指標データには、例えば四半期ごとの国民所得統計、鉱工業生産指数、企業収益の動向、さらには厚生労働省や内閣府の雇用関係統計などがありますし、日銀も短観始め独自の調査がある一方で、中小企業につきましては政府系金融機関の調査や民間調査会社の調査が多くあります。中小企業庁が実施している中小企業景況調査がその中でも一番実態を反映しているのではないかと、まあ私も少しく評価をしているところでございます。
そこで、この中小企業景況調査を見ますと、最新データは昨年の10-12月期を対象にしていますけれども、政府の昨年の第4・四半期の国民所得統計の改定値とは全く逆で、業況判断DIは悪化超幅、悪化マイナス好転、これが前期に比べて拡大していると、こういうことを示しているということ、さらに業種的にも地域的にも格差が広がっていることが読み取れると。
本年1-3月期を対象にした調査も恐らく前期とさほど変わらない調査が出てくると思いますが、かつては、景気回復期においては大企業、中堅企業の収益回復がこれ先行して、それが徐々に中小企業に浸透していくというタイムラグの問題としてこの格差問題がとらえておりましたけれども、最近は遅れているということだけでもないんではないか、ちょっと様子が違うじゃないか、何らかの構造的な問題があるのではないかと、こういうふうな指摘も出てきております。
経済産業省としてこの中小企業の景況の回復が遅れているということについてどのように分析をされているのか、大臣のお考えを伺いたいと思います。
○山本 経済産業大臣政務官 加藤委員の質問にお答えさせていただきたいと思います。隣の木俣委員が笑ってみえますけれども、同じ出身でございますのでよろしくお願いいたします。
最近の経済指標を見ておりまして何が今良くなっているかということでありますけれども、やはり輸出主導でありまして、実質GDPの項目別推移を見ますと、輸出型というのが2002年の1月を見ますともう134.8まで、100から134.8まで増えておるわけでありますが、しかし消費支出はそれに対して102.1ということでありまして、輸出が景気の牽引役となっておるわけであります。
ところが、中小企業を見ますと、中小企業は輸出型というのはやはり数少ないわけでありますし、製造業自体が少ないわけでありまして、業種からいえばやはり製造業がいいというのは御承知のとおりでありますけれども、製造業が11.8%しか中小企業がないということでありますので、そういった意味で、非常に業態として、日本の景気が良くなってきても中小企業へなかなか及ばないというのはそこら辺にあるということであります。
今申し上げましたように、消費自体は多少増えていますけれども横ばいでありまして、その消費の中身も、先ほど中小企業庁長官がお話ありましたように、中身が、やはりいろんな消費があるわけでありまして、中小企業が扱っております衣服関係ですね、衣服関係が大変多かったわけですけれども、これが消費が大分落ちておりまして、何が増えておるかというと、通信とか交通が増えております、医療とか保健が増えておりまして、これは余り中小企業が扱っていないわけでありまして、そういったいろんな意味で消費の方も増えていない中で中小企業は特に悪い、製造業に余り携わっていない、そんな意味で中小企業はまだまだ景気回復に至っていないと、こんなふうに判断をしておるところであります。
○加藤敏幸 この中小企業景況調査について更に質問をさせていただきたいと思います。
この調査では、一、業種別業況判断DI、二、資金繰りDI、三、借入難易度DI、四、地域別業況判断DI、四つの主要DIで中小企業の全体像を把握されております。
しかし、私は、中小企業の場合、従業員数や売上高による規模別の違いとか、その中小企業が独立系なのかあるいは資本系列下の下請、孫請なのか、あるいはその企業が完成品製造業なのかあるいは部品素材製造業なのか、あるいはソフトウエア系なのかサービス系なのか、さらに、独自の技術だとかノウハウ、そういうふうなものを持っているのか、あるいはフランチャイズだとか親会社の技術指導に任せているのか、そういった経営のタイプの違いだとか方式の違いによっても景況感は大きく違ってくると思います。
この視点から最新の中小企業景況調査を見た場合、そこから何が読み取れるのか、あるいは中小企業の経営の立ち直りが遅れている構造的問題はどこにあるのか、説明できるものがあればお教えいただきたいと、このように思います。
○望月 中小企業庁長官 御指摘のように、中小企業景況調査の業況判断DIにつきましては、様々な分析を行っているところでございます。
例えば、企業規模別におけるDIの分析などを見ますと、製造業、建設業における従業員20人以下の企業、卸、小売、サービスにおける従業員五人以下の企業というものを総じて小規模企業と呼んでおりますけれども、規模別の実態の把握にも努めております。これによりますと、日本経済の、先ほどもちょっと御議論ございましたけれども、景気回復が緩やかになる中で、小規模企業が特に中小企業の中で厳しい情勢にあるというのは一目瞭然になっているわけでございます。
また、御指摘の経営タイプ別というものも業種を更に区分して分析を行っております。製造業の業況判断DIを企業の輸出割合別に見ますと、今般の景気回復が輸出主導であったということを反映いたしまして、輸出中心型の企業は、まだ現在マイナスではございますけれども、マイナス14.2%であるのに対し、内需中心型の企業はマイナス17.7%ということを明確に表しております。また、これは販売、主要販売先別に見ますと、メーカーを主要販売先とする企業のDIはマイナス10.6%というのに対しまして、小売業を主要販売先とする企業は、主に最終製品を取り扱っているということもございまして内需に強く依存していると考えられることから、DIもマイナス25.2%と大変低い水準にとどまっているということでございます。
それから、建設業などの業況判断DIなどを見てみますと、民需中心型の建設業の業況判断DIはマイナス20.9%であるのに対しまして、官公需中心型の企業はマイナス43.5%ということで、公共事業に依存する建設業が非常に低いレベルにあるということを表しております。
このように、それぞれの業種や経営特性に応じて中小企業の実態把握に努めているところでございますけれども、まだまだ十分活用し切れていないというところもございまして、勉強を更に引き続きしていきたいというふうに思っております。
○加藤敏幸 せっかくの調査ですので、これはもう私自身にも言えるんですけれども、ややもするとステレオタイプな過去の見方に引きずられて今日を見てしまうということに、よくやるわけですけれども、私は、よりきめ細かく、やっぱりこういう調査をメッシュを細かくして、やっぱりデータに基づく政策判断なりそういうようなことを努めていきたいと思いますので、これからもよろしくお願いしたいというふうに思います。
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○加藤敏幸 さて、法改正に関する質問に移らさせていただきます。
既存三法がどれだけの成果を上げてきたのかということ、あるいは問題点はなかったのか、評価をきちんとやり、いわゆる政策評価をやっていくことが大事だということであります。
中小企業庁で策定された資料には、それぞれの中小企業支援策の達成状況をまとめておられます。例えば、中小企業経営革新支援法の実績では経営革新目標達成企業は52%とされているし、目標を達成したかどうかは、付加価値額の総額が、あるいは従業員一人当たりの付加価値額が年率3%以上向上したかどうかと、こういう尺度で判断をしていると。また、事業が終了した586社を対象にしたサンプル調査では付加価値を3%以上向上させた事業者は35.7%にも、上回っていることが報告されていますし、一般の中小企業で比較しますと、付加価値を3%以上向上させたところは18.9ですから、随分といい成績を上げていると、こういうふうなことであります。
何もこういうふうな数字の報告にけちを付ける気は毛頭ございません。しかし、いいな、いいなでこの委員会をみんなでやってみてもしようがないので、少しく御意見を申し上げますならば、こういった政策評価でやっぱり気を付けるべきことは、一面的であってはならないということであります。
例えば、経営革新法では事業計画そのものが付加価値を3%以上上げることにあったわけですから、これを達成できる企業が多くなるのは当然のことですし、逆に3%を達成できなかった企業も多くあるわけだと。また、圧倒的中小企業は事業計画そのものを提出できなかった、あるいは提出する意欲もなかったわけでありますから、これらのことを総合的に判断して、この経営革新法はどのように機能していったのかと。
先ほどの数字に表れない、あるいは中小企業経営者の意識という、数では測れないそういうようなものにも効力があったという声も聞いていますけれども、では、それは具体的にどういうことなんですかということを含めて総合的評価が必要だと思いますので、この点、いかがですか。
○望月 中小企業庁長官 今度の法律のベースになりました中小企業経営革新支援法は、法律の目的を、元々私どもとしては、中小企業による経営革新のための前向きな取組を促すという、促すことが法律上の、法律の大きな、そのこと自身が大きな目的となっているというふうに考えているわけでございます。
平成11年から平成16年までに、そういった観点から申しますと、16,551社の企業が法律の承認を受けに役所の窓口を訪ね、それを受けたわけでございます。これらの企業が一般企業に比べて二倍の比率で年率3%以上の付加価値向上を達成するというこの事実というものは私は重いと思ってございます。このことは、新製品や新サービスの開発、なかなか中小企業ではできない部分についてそういう開発をするとか、あるいは新しい生産方法の導入など、中小企業による新たな事業活動へ挑戦をするという本法の目的に沿った計画を作り、承認を受け、実行したという企業がこれだけいるわけでございまして、私としては、こういう企業が先例となって周りにいる中小企業の皆様方にいい効果を与えるということがこの法律の一つの目的であろうかと思います。
私どもは、すべての中小企業の方々を私どものたなごころの上に乗せて育てるというのは、これはなかなか、この今の市場の中で難しいわけでございますけれども、その中で、立派に前向きにやろう、頑張ろうておられる方を少しずつでも支援することによって、その波及効果というものを考えているわけでございまして、この経営革新法の手法というものは、これは余り自画自賛してはいけないとは自戒しつつも、諸先輩は相応のこの法律によって政策的効果を上げたというふうに認識して誤りはないのではないかというふうに感じているわけでございます。
○加藤敏幸 是非今後も、その波及効果ということについてはもっともっと広めていっていただきたいと、このようにも感じます。
これまで経営革新法では、申請されました事業計画のほとんどを承認されたと聞いていますけれども、ここで、政策評価の問題に関連をいたしまして、中小企業への支援策全般の話をさせていただきたいと思います。
特に、補助金支給など予算が伴う公的な支援策は対象企業を絞らざるを得ないという、これは、予算、範囲がありますから宿命にあります。しかし、このことで、当該の中小企業は、結果、採用されると天国、されないと地獄と、こんな表現もあるわけですけれども、支援するかどうかの判断というものについては慎重かつ特に公平でなければならないと、このように考えます。
例えば、現在、中小企業・ベンチャー挑戦支援事業のうち事業化支援事業というものがありますけれども、この平成16年度の第2回目の採択状況は、申請612件、対して承認された件数は45件しかないと。競争率でいくと13.6倍。しかも、この45件の項目を見ますと、これは見る立場によって判断は分かれますけれども、大変失礼な言い方になれば、これが本当に事業として成功するのかなという思いを持つ、そういうふうなものもなくはないと。
そこで、私どもが危惧いたしますのは、平成16年度の第2回目の申請で漏れた、45件以外の567件の中にも実は大変大きな可能性を秘めたそういう案件もあったのかもしれないなと、こういうふうな思いを持つわけでありまして、私としては、このような中小企業への個別支援施策というものは審査のプロセスが本当に大事であって、ここを大切にしなきゃならない、また、公正に行うためにはさきに実施された政策の評価がきちんとできていなきゃならない、プラン・ドゥー・チェック・アクションという、この管理のサイクルも回す必要があるんじゃないかと、こういうふうなことで私は政策評価に今こだわっているわけであります。
そういうような意味で、この審査の在り方についてるる申し述べましたけれども、御見解をお伺いしたいと思います。
○望月 中小企業庁長官 中小企業に対する個別支援策については、限られた財源の中で最大限の政策効果が望めるような事業について支援をするということが重要でございますので、委員御指摘のように、各種個別支援策の採択に当たっては公平公正な姿勢と個別事業に対する目利き能力が求められるということであろうかと思います。
このような観点から、個別支援施策の実施主体であります国、都道府県など、あるいは中小企業基盤整備機構などにおいては、それぞれ複数の外部有識者から構成される審査委員会あるいは選定委員会の意見を聴いて支援先の採択決定を行うという意味では、昨今の運用、大変厳密な運用をしているわけでございます。
こういったことが不可欠でございますので、今後とも、この個別中小企業に対する支援策の適用の範囲が公正公平になされ、政策効果の高いものが採択されるということに努めてまいるということは当然のことであろうかと思っております。
例示に挙げられました13倍の競争率の問題につきましては、これは私どもと考えましてもいささか競争率が高過ぎるかなというふうに思いがございます。一方で、この施策についての需要がこれほど強いものだったということは私どもとしてもよく考えなきゃいけないというふうに思っているところでございます。
もちろん、そういう面で申し上げれば、落とされた500何がしについてもいいものもたくさん交じっているというふうに思いますけれども、スタートいたしました予算としてはこういうことで始めましたので、その辺は現時点では致し方ないかなとは思っておりますが、各地でいろんないいプランを持っておられる中小企業の方々につきましては、今後、これをもって切り捨てることなく、十分に私どもの中で取り上げていくような機会をうかがっていきたいというふうに思ってございます。
それから、取り上げました45件につきましては、私は個々、全部いろいろ勉強させていただきました。表題、タイトルが若干分かりにくいものもあろうかと思いますけれども、個々にはそれぞれ大変世間の範となるようなすばらしいプロジェクトばっかりでございますので、是非ともこれが世に出ていい成果を上げるということを私どもとしてはお手伝いをしていきたいというふうに思っております。
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○加藤敏幸 それでは、次に事業者間の連携措置について質問いたします。
質問の前に、少し確認をしたいと思いますけれども、政府の中小企業政策をフォローしてみますと、公的な中小企業支援組織は意外と多いということであります。中小企業金融公庫や今回の法改正で関連いたします投資育成株式会社などの政府系金融機関が支店、出先を含めて結構あるなと。それから地域技術移転機関、公設の試験研究所、商工会議所に、商工会にも多くの人的、資金的支援が行われています。それに、自治体が運営する地域中小企業支援センターやリテール・サポート・センター、ベンチャー財団、さらにはインキュベート、それから産学連携を図る国立大学共同研究センターと多種多様に及び、多くの中小企業支援組織がたくさんあるなと、このように思うわけであります。
そこで、私が一つ疑問に思うのは、こういった中小企業支援組織には、実際的に的確な経営情報を与えて具体的な経営指導をしたり事業提携などをコーディネートできる専門家は一体どのくらいおられるのかということなんであります。私は、これから三年、四年が我が国の中小企業の育成にとって非常に重大な、重要な時期だという認識を持っておりますし、そして、やっぱり事業の力というのはまず第一に人の力だ、人材なんだと。したがって、400万、500万ある日本の中小企業全部をたなごころには乗せられないと、こう企業庁長官おっしゃられましたけれども、これらをやっぱり一歩、二歩、一段、二段強めていく、そのために今一番大事な時期なんだと。さて、そのことを、この新三法の精神を背負って、そして一つ一つの企業に対してサービスを展開していくと。まあ言わば総力戦じゃないかと。そのときの戦力は一体何なんだと。中川大臣を支えるその全兵力は何人なんだと、ついついちょっと言葉がきつくなりますけれども、そういうようなことをお聞きをしたいということなんです。
○望月 中小企業庁長官 中小企業に直接接しまして中小企業の支援に当たるその支援人材につきましては、今委員御指摘の各機関が持っております。私どもが直接的に把握をいたしておりますのは、商工会、商工会議所の経営指導員が全国に8600人ございます。それから中小企業団体中央会の指導員が約900人、それから全国9か所にございます中小企業・ベンチャー総合支援センターを始めとする中小企業の支援センターにおいてプロジェクトマネジャーとかサブマネジャーとかコーディネーターと言われるような方々が全国で700人おります。それからそれ以外にも、御指摘の政府系金融機関やあるいは公設試などなどにもコーディネーター役として機能している支援人材がたくさんおられるわけでございます。
私どもはこれを、この方々が十分な能力を発揮できるように、実は私どもの政策あるいは中小企業についての関連施策については、これはむしろ広報というよりは、お伝えをして役立っていただくというようなために、つとによく私どもの広報資料のことを指摘されますけれども、何十万部、何百万部という広報資料を作りまして、それを的確に配付し、御説明を申し上げる機会を持っているところでございまして、私どももそういう政府系の金融機関の方々等々と併せまして連絡会議を持ちながら、第一線のところにどうやったら工夫して情報が回るかということを努力しているところでございます。
○加藤敏幸 大体、総兵力というんでしょうか、マンパワーが数的には一万ちょっとと、こういうふうな状況だと思います。
中小企業対策に本腰を入れて取り組む、あるいは今回の法改正のように法律を一本化して予算を増やすものであれば、こういった窓口の最前線で経営革新をリードできる人材を育成強化していくことが一番大事だと、このように思いますけれども、現在進められている人材育成策、あるいは人材確保策と言ってもいいんですけれども、この辺のところ、また私、中小企業対策でいろいろ各企業見てきましたけれども、大事なのは、物づくりだとかいろんなそんな要素よりも、経営能力という、やっぱり経営者自身の力が今一番大切なんじゃないかと。
そこをどう補っていけるのかというところがポイントだと思いますけれども、日々敬愛しております大臣に、この辺辺り御意見をいただきたいと思います。
○中川 経済産業大臣 全国に400万とも500万とも言われております中小企業に頑張ってもらいたい、第二の世界企業、第三のナンバーワン企業に育ってもらいたいという気持ちがありますし、他方、この長官のところにありますNレポート、これは経済産業省が、多分余り今までなかったんだろうと思いますけれども、全国に出向いていって現場で頑張っている人たちの生の声を聞いて、その中から一つの方向性、先ほど申し上げましたけれども、こうしなさいじゃなくて、こういう事例がありますよ、それに対して、例えば人材投資促進税制、あるいは中小企業予算、あるいはまたこの新連携の法律等々でバックアップをさせていただきますからどうぞ頑張ってくださいという一つのプレゼンテーションといいましょうか、後押しをさせていただきたいというのがこのレポートであり、そしてまた中小企業政策であるというふうに私は考えております。
そういう意味で、本当に、逆に言うと、おれは世界一の中小企業でいいんだと、まあ名前は挙げなくても多分御存じのように、従業員6人で売上げ6億円で痛くない注射針を作っている、おれの会社は世界一って自慢しているおじさん、おじさんって言っちゃいけないですが、経営者、立派な経営者がいらっしゃる、もうすごい人だなと、こう思うわけでありますけれども、そういう人たちは多分、応援したくても邪魔するなみたいなところもある意味ではあって、これはこれですごいなと。でも、もう一踏ん張り、政府なり自治体なりあるいは商工会、商工会議所がお手伝いをすれば頑張っていけるんだというところには我々としても、行政として、国の中小企業政策として、お手伝いを求めてこられる方には後押しをさせていただきたい。その辺のある意味ではあうんの呼吸みたいなところを我々としてはいろんなメニューをそろえてお手伝いをさせていただきたいというふうに思っておりますので、決して無理強いするつもりはございませんけれども、でもニーズがあるところについては是非ともお手伝いをさせていただきたいと思います。
と同時に、この法律が、三法がごちゃごちゃに、今まで分かりにくかったと。せっかく制度が、いい制度があるにもかかわらず分かりにくいというところに関しては、きちっと分かりやすい形で利用していただけるようにする。これを、三つの法律をそれぞれ読んで、この法律は一体こことあっちの法律とはどう違うんだといって2時間も3時間も悩む時間の無駄を何としてもなくしたいということも含めて、こういう新事業連携も含めてこの新しい法律でもって整理合理化、簡素化をして、できるだけ早く、スピード感を持って、中小企業というのはある意味ではスピード感というのは非常に大事だと思っておりますので、そこにお役に立たせていただきたいということで、どうぞ利用してください、利用しやすいように我々努力します、そのためにお役に立たせていただきたいというのが、あえてこの法律改正の趣旨でございます。
○加藤敏幸 この趣旨をどんどん日本列島全体に広めていくためには、今のところ現有勢力は一万人。この拡大、さらに一人一人のレベルアップと、こういうふうなことを考えても、すぐに人材の育成ができるわけでもないと。そこで、私は、事業連携ということについては、これは言うのは簡単ですけれどもやるのはなかなか難しいと、このように思います。
ところで、一番大事なのは、やはりプロジェクトマネジャーがどのぐらいの能力があるかということに尽きるわけであります。
一言で、この前、本会議で、私は企業OBの活用について少し質問の中で御提言申し上げましたら、本会議での大臣答弁におきましても新連携支援地域戦略会議の構成や任務などについて詳しく大臣は答えていただきましたし、それから団塊の世代の企業OBの活用について御提言申し上げましたら、いわく、「企業OBにつきましても、間もなく団塊の世代の退職が始まる中、その有効活用が極めて重要であると認識しております。必要に応じて、戦略会議事務局における専門家としてOB人材を活用してまいります。」と、こう御答弁いただいたわけであります。
私も団塊の世代で、世代を代表して言うわけじゃないんですけれども、まあいろいろおられます。すべてが役に立つということではないと思いますけれども、このやはり日本の戦後経済の一角を支えた団塊の世代というこのマンパワー、これを私はしっかり活用していくということが、この3年間大切な中小企業の育成策にとって私は天佑であると、天の配剤だと、そういうふうに思うわけでありますから、これを具体的に考えていただきたいと、こういうふうに思います。
本会議でこのような前向きの御答弁をいただいたわけですが、この戦略会議事務局について、一つのブロックの戦略会議事務局にはどのような体制になるのか、専従者、非専従者の配置とかスタッフの身分、処遇はどうなるのか、そういったイメージがあれば教えていただきたい。特に、私は、九ブロックですと対象地域が広過ぎるので、例えば九州ブロックの福岡にある事務局が鹿児島や沖縄をどのようにフォローできるのか、これもイメージがなかなかわきづらいので、この点も御説明いただきたいと思います。
○望月 中小企業庁長官 戦略会議の事務局におきましては、実務に精通して技術やノウハウなどの目利きができる起業経験者やあるいは金融機関、商社、メーカーの出身者、今委員御指摘のようなOBの方々などをリクルートいたしまして、プロジェクトマネジャーあるいはサブマネジャーとして各ブロックごとに数名ずつ配置をいたすことにいたしております。
特に有望な連携事業につきましては、プロジェクトマネジャーを中核として、事業内容に応じた各分野の専門家で構成いたします支援チームというものを組成することにいたしております。事業計画の策定段階から研究開発、販路開拓などの様々なステージにおいて必要な支援を行うということでございまして、その際には各都道府県の支援機関、それから地域金融機関にも参加をしていただくなど、地域の中小企業支援機関とも十分に連携を進めることによって地域のニーズを的確に把握し、地域別の取組についてもきめ細やかに支援をしてまいります。
今御質問の九州の県なんかでございますけれども、中心は、恐らく福岡に置かれる戦略会議を中心としてやりますけれども、申し上げたようないろんな支援チームを個々につくりますものですから、その方々が全域をカバーしてやるということでございます。ちょっと個別ではございますけれども、沖縄は若干別の要素がございますので、そこにも小規模の戦略会議を置くというようなことも考えなければいけないかなというふうに考えております。
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○加藤敏幸 今回の法改正の目的の一つに、利用者にとって分かりやすい施策体系にすると、こういうふうな、利用しやすい制度を実現すると、こういう視点で、ワンストップサービスという視点から少し御質問をしたいと思います。
中小企業の経営の方々の相談に対する窓口業務の在り方について、やはりワンストップサービスを充実させることが大切だと、こう思います。現在、独立行政法人の中小企業基盤整備機構がそのホームページで中小企業ビジネス支援ポータルサイトをつくって利用者の利便を図っておられ、各都道府県の地域中小企業支援センターなどでも同様のことが行われていると聞いています。
そこで、アメリカの事例を申し上げますけれども、私はアメリカの事例を言うのは余り好きじゃないんですけれども、アメリカではクリントン時代に中小企業政策が推進され、その一つとしてスモールビジネス育成センターが設立されました。このセンターは開業者やスモールビジネスオーナーのための総合指導相談機関であり、ワンストップセンターとしての機能をしてきたということだそうであります。このセンターは、州政府、教育機関、民間セクターなどの共同出資によって設立され、全米に五十七か所のリードセンターを持つほか、ほとんどの大学のキャンパスにも事務所を置き、サブセンターを合わせると全米に千か所以上の拠点を持っているということであります。開業前の個人やスモールビジネスに対して資金調達などに関する無料のアドバイスやセミナーを提供していると、こういうふうなことでございまして、特に学生をベンチャーの卵にと、こういうふうに非常にねらいを絞っていると。
ただ、学生は勉強たくさんしたからすぐこれ起業ができるとは限りません。学生で旋盤の回し方知っておる人はほとんどおりませんし、物づくりを知っている人はいない。だけれども、商品だとか世の中が今必要としているサービス、こういうふうなところは学生の方がセンシビリティー高いと。何とかしようと、そのときに知らない部分を、それをサポートすると。じゃ、あなたは物づくりは知らなくても、物づくりについていえばこうこうこういうふうな支援組織がありますよという情報が大学の中のセンターで十分得られると。そういうことを見ておると、自分にもいつでも事業できるなと、分からないことはすべて調達できるんだと、一番大事なマーケットとの対話だけは自分がしっかりやればいいと、こういうふうな気持ちになるんじゃないかなと、こういうふうに考えます。
トータルで中小企業をフォローする体制を整えていく必要があると考えますけれども、この政策に関しまして、我が国の現状と今後の対策について御説明をいただきたいと思います。
○望月 中小企業庁長官 中小企業庁といたしましては、中小企業の様々な経営課題に対応することができるような必要な体制整備を講じてまいりました。
まず、全国九か所の中小企業・ベンチャー総合支援センター及び59か所の都道府県中小企業支援センターにおきまして、特許権取得などを含めた経営戦略や株式公開を視野に入れた企業支援などの専門的な課題に対する支援を中心に実施をいたしております。また、創業や経営革新を目指す地域の中小企業者が経営上の様々な課題を気軽に相談できる身近な拠点といたしまして地域中小企業支援センターを全国259か所に設置をし、支援を実施しているところでございます。これらの機関の間は相互に連携し、案件ごとに適切な支援が行われるように、できるだけワンストップ機能を果たしていきたいというふうに思っているところでございます。
今、例に挙げられました大学などとの関係で申し上げれば、実は中小企業の創業、新事業展開を促すために全国の都道府県、政令市において中核的支援機関、今申し上げた中核的支援機関などを中心とする地域プラットフォームというものが構築されておりまして、これはネットワークなんでございますけれども、大学や工業技術センター、ビジネスインキュベーション施設などの新事業支援機関とネットワークを結びまして、起業・創業者の研究開発やあるいは資金供給、マーケティング支援などに取り組んでいるわけでございます。
こうした新事業支援機関、大学、研究所なども含めた広い意味での機関は約千二百機関存在をしているというふうでございます。こういったネットワークの中心になる地域プラットフォームというものも、考え方も併用しながら、大学なども含めた幅広い体系を構築しているわけでございます。
○加藤敏幸 もう一つ、中小企業政策に関してアメリカの参考というのか、少しお話をしたいと思いますのは、1998年に制定された書類撤廃法、これは日本語で訳して書類撤廃法で、これはスモールビジネスなどに義務付けられている書類作成・届出業務の負担を最小限にすることを目的とした法律で、具体的にはすべての連邦機関に対して必要な情報の提出、維持、公開を電子的に行うオプションを設けることを義務付けているものであります。
先ほど松村議員の御質問、御指摘も、手続の簡素化というふうな内容があったと思いますけれども、こういうふうなことによる書類処理や、このことにより書類処理や郵送に掛かっていたコストが全米で年間220億ドル節約できたと。これはどの程度の信頼性があるのかよく分かりませんけれども、このようにも言われています。
我が国においても既に電子申請が拡大されつつあって、eガバメント、電子政府ということで随分私は前進はしているというふうに思いますけれども、特に中小企業に関しては、申請書類の電子化とともに、手続、申請内容を含め一段と簡素化、簡明化を進めていただきたいと思いますので、自治体の窓口も含め親切な対応ということも大事じゃないかと。これらの点に関しまして政府の御見解をお伺いしたいと思います。
○望月 中小企業庁長官 御指摘の米国の政府文書撤廃法ではオンラインでの申請を規定しておりますけれども、政府といたしましても、これまでe―Japan戦略に基づいて、電子政府、電子自治体の推進に向けた取組を行ってまいったところでございます。特に、行政分野へのITの活用によって国民の利便性向上と行政運営の簡素化、効率化を図ることを目指しております。
国民の利便性向上という面では、通称、行政手続オンライン化法を平成16年3月施行をいたしておりまして、国民と行政機関の間の申請、届出などの行政手続については、書面だけではなくオンラインで行うということも可能にいたしました。これにより、中小企業経営革新支援法の承認申請を始めとした中小企業関係の申請・届出手続もオンライン申請、届出の体制を構築することができました。
今後とも、ITの活用を通じて中小企業者を含めた事業者一般の負担の軽減に向けて取り組んでまいりたいというふうに考えているところでございます。
○加藤敏幸 本日の質問は非常に推進する方向での質問が強いということになっておりますけれども、私といたしましては、やはり中小企業をより活性化していただく、そのことが雇用だとか日本経済だとかいろんな意味で国民全体にとっていいことなんだと、そういう視点で、言わばドライビングフォース、推進力の、そういうふうな質問をやってきたわけであります。お答えをいただきましたけれども、すべて現状がオーケーということじゃなくて、一々言いませんけれども、更により努力をいただきたいと、こういうふうな思いを込めて御質問させていただきましたので、今後の御努力を心からお願い申し上げ私の質問は終わります。ありがとうございました。


