国会質問

第165回臨時国会 国土交通委員会(2006年12月12日)

「建築士法」改正について質問(2)

建築士の報酬については一定の保障が必要。 働きながら資格取得を目指す若者の夢を大切に。


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 12月7日の質問に引き続き、「建築士法」改正について質問を行いました。今日の質問のポイントは二点です。

 一点目は、建築士の受験資格に関連し、建設現場で働きながら建築士の資格取得を目指し努力している多くの若者の希望を奪うものであってはならないという事です。冬柴大臣も「そのとおり」と答弁しました。

 もう一点は建築士の報酬問題です。厚生労働省の調査では、一級建築士の平均年収は平成14年に600万円であったものが、平成17年には540万円まで下がっています(平均年齢44歳)。重要な役割を担う建築士の評価が、単に安く早ければよいというものではあってはなりません。設計コストのガイドラインとして設けられている「建設省告示1206号(昭和54年)」が実効性を失っていることもあわせ、国交省の対応を問いました。

 なお、後日、国土交通省より建築士の報酬についての調査費用を来年度予算に計上する旨の説明を受けました。しっかりとした調査を要請しました。

【質問要旨】
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  1. 建築士免許の更新問題について
  2. 建築士試験への若者の挑戦
  3. 建築士の報酬問題
  4. 的確な実態調査を望む

1.建築士免許の更新問題について

○大江康弘・国土交通委員長 建築士法等の一部を改正する法律案を議題とし、質疑を行います。質疑のある方は順次ご発言を願います。

○加藤敏幸 おはようございます。民主党・新緑風会の加藤敏幸でございます。前回に引き続きまして、建築士法の一部を改正する法律案につきましてご質問をいたします。
  免許の更新問題について少し議論をいただきたいと思います。
  建築士法の改正にかかわるこれまでの審議会での議論におきまして、建築士免許の更新問題について様々な議論が行われてきました。医療関係、弁護士など法曹関係、あるいは公認会計士などの経済関係の国家資格においても何度ともなくこの更新の問題が議論されてきましたけれども、ご承知のとおり、実現するには至っておりません。恐らく、免許更新に伴う負担の大きさゆえにそれぞれの当事者の反対が強いと、これもまた理解のできる面もございます。加えて、講習にしろ試験にしろ、これに受かるということと本人の職業能力あるいは倫理、道徳観との間には関係性がないのではないかと、こういうご意見があることも理解をしておるわけであります。
  しかし、今回の建築士法の改正に当たって、日本建築家協会は、CPD(継続的職能研修制度)と団体加入義務付け、これを前提とした建築士の登録の更新制を要求されております。免許の更新制度ではなく、あくまでも登録の更新制度ですが、基本的に医師免許と同様に、命や安全にかかわるこれらの「士業」では業務独占が保障されていることもあり、時代の変化に伴う社会的な様々な要請、技術だとか技能、知識、知見の向上等、そういったことも含めまして時代情勢に応えていくためには何らかの形で更新制度というものも導入すべきではないだろうかと、私としてはそのように考えている次第でございます。
  話は少しそれますが、そもそも両者とも国家資格ですけれども、その合格率は、医師資格につきましては近年ほぼ90%前後で推移していますけれども、一級建築士の方は、学科が一昨年25.2%、昨年は25%、そして本年が10%、4万950名が受験して4,099名が合格と、一段と厳しくなっています。司法試験は合格率3%前後と超難関試験で、これは比較のしようがないと言うことですが、それにしても、建築士も国家試験の中ではかなりの難関試験となっていると私は受け止めております。
  しかし、難関試験に一度合格さえすれば、世の中がどのように変わろうと、また建築士自身の考え方や能力などがどのように変わろうとも、資格さえあれば何でもできるということでは、建築士資格というものの権威なり周囲、国民の尊敬の度合い、そういったものにも問題が起こるのではないかと考えている次第であります。
  この免許更新制度につきましては、関係審議会でもかなり突っ込んだ議論がなされたと聞いております。この課題に対する検討経過や国土交通省としてのご見解を伺いたいと思います。

○榊正剛・住宅局長 委員ご指摘のように、社会資本整備審議会建築分科会基本制度部会というところで議論をさせていただきました。免許の更新制をやってはどうかとか、新しく何年かごとに試験をやったらどうかと、こういう意見がございました。免許の更新制については、更新制は不要とか、定期的な更新の義務付けで対応すべきというご意見がある一方の中で、実務実績と継続的な講習を要件とする更新制とすべきだというご意見もございました。
  他の業務独占制度で、免許の更新制を現に持っている制度を見てみますと、運転免許ですとか海技士免許とか狩猟免許といったものがございまして、実は視力、聴力に支障があるかないかといったような身体検査を含むような身体機能と密接な関係があるような試験に、資格に更新制が限定されているんだということでございます。そういったことから考えますと、弁護士などの他の資格と同様に、私どもの建築士の資格も体が衰えたから頭が衰えるというわけでもございませんので、そういった意味で、身体機能の低下による能力低下というのは余り考えにくいんではないかというようなこともあって、免許の更新制の導入はちょっと困難な面があるのではないかと考えた次第でございます。
  その中で、審議会の最終答申では、所属建築士に対しまして一定期間ごとの講習の受講を義務付けることによって建築士の資質、能力の向上を図るべきだと、こういうご意見を最終答申でいただいたということもございまして、この答申を踏まえて建築士に定期講習の受講を義務付けることにし、これによって建築士の能力の維持向上が図られて実質的に免許の更新制と同様の効果があるものと考えております。
  ただ、講習といっても聞けばいいというわけではございませんので、講習が終わった後に考査を実施していただいて、講習の成果が上がっているかどうかを確認した上で講習修了ということにさせていただきたいと思っておるところでございます。

○加藤敏幸 おおむね国土交通省としてのお考えをお伺いしたと感じております。もう一回免許を初めから、というのも確かにプライドを傷付けるような側面もございますし、自分がその立場になったときに賛成できるのかと、これはいろいろ立場立場によって意見がございます。そこで、考査を行う受講というところに私は新しいアイデアを入れた、ああなるほどな、と思います。
  医者に掛かりますと、お医者さん、よく学会があるからということで次の診療日程が合わないということもあります。あれは税法上もいろいろ配慮されておりまして、お医者さん自身が自己研さんのためにエネルギーを使いなさいということは、ある種、社会的にも強い要請があるし、それに応えてきた側面があったと思うわけであります。
  そこで、単に受講すればいい、人の話を居眠りしながらでも聞いて出席さえすればいいということじゃなくて、この考査が、言わば理解度テスト、本当に気を入れて聞いていたの、正しく聞いたの、ということをしっかりとチェックすることによって、その受講が意味があったかどうかと。アップ・ツー・デートという言葉がありますけれども、その建築士さんの知識だとか知見をしっかりと高めていく、そういうような意味で、この考査の在り方についていかがされますかと、更にここで聞きたいところですが、準備の問題もあるでしょうし、それから講習団体の方の考え方をもう少し広めるということも調整を図る必要もあると思いますので、私としては世に開かれた、公平な、そしてしっかりと中身のある受講とその考査ということを要望しておきたいと思います。局長として何か決意とかあれば一言ください。

○榊正剛・住宅局長 これから、実は講習内容自体が今から定めるということもございます。どの程度の考査結果にするかということにつきましても、委員のご指摘を踏まえながら、きちっと検討してまいりたいと思います。

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2.建築士試験への若者の挑戦

○加藤敏幸 次に、建築士試験と若者の挑戦ということで質問します。
今、フリーター、ニートの問題は社会的な問題となっておるし、安倍政権も再チャレンジという言葉を使っていろいろと対策をお立てになっているんだ思います。私は、いろいろな立場で、社会的に若者を本当に社会参加をさせるという意味でも、職業能力を含めてその機会と場を与えるということは大変必要だと思うわけであります。やはり失われた十年、若い方々に社会、企業あるいは行政も含めてどういう姿勢で対応しておったのか、私も実業界といいますか、現場で労働組合の活動を担った立場から言うと背に腹は代えられなかったという現実があったわけですけれど、やっぱり未来のある若者に希望なりチャンスというものを積極的に与える努力をすべきであった、そういう反省もあるわけであります。
  ここで、建築士試験に関しまして、今回の法改正に伴い建築士の受験資格を見直すと、このようにされております。建築士の資質や能力の向上を図る上で国家試験そのものをより厳格により適切にすることについては十分理解するところでございます。
  しかし、反面、留意していただきたいということがございます。それは、現在、建設業にあって二級建築士や木造建築士の資格取得を目指して頑張っている若い人たち、青年がたくさんおられるということでございます。二級建築士と木造建築士の受験資格に関しましては高等学校で建築・土木課程を修了した者は3年以上の実務経験が必要と、こうなりますけれども、普通科や中学卒業者は7年の実務経験が求められております。職業訓練校や専修学校、各種学校では修業年数によってこの実務経験年数が減らされておりますけれども、いずれにしても高校を出ていなくとも現場で7年間頑張れば、まじめにしっかり、親方というんでしょうか、先輩に付いてやっていけば受験資格が得られるということでございまして、これは若い人たちにとって自分を高めていく具体的な場があるということで大変有意義ではないかと、このように感じておるわけであります。
  本年の二級建築士の学科試験合格者の30%はこの7年実務の受験者であると聞いております。昔から建設業界においては建築士という資格を夢見て多くの若者が働きながら受験勉強に精を出してきたということでございますし、そういう努力が世の中のやっぱり良さを維持しているんではないかと、このように思っておるわけであります。この制度の良さは是非とも継続してもらいたいと、このように私は考えておりますし、そういう声も多々届いておるということでございますけれども、ここは冬柴大臣のご見解をお伺いしたいと思います。

○冬柴鐵三大臣 もう加藤委員のご指摘のとおり、私もそのように思います。建設業界にありまして、実務経験を積みながら若い人が建築士の取得、資格に挑戦するということはすばらしいことでして、これが日本の活力を生む源泉になるだろうと思います。
  したがいまして、我々は今回この資格取得についての学歴要件とか実務要件の見直しをいたしましたけれども、今挙げられましたように7年の実務経験、ただし、やはり設計図書に密接な仕事に携わるということが要件になりますけれども、そういう方々、7年があれば学歴要件なしに二級建築士を受験する資格を与えるということは変えることはありません。そしてまた、そのように合格した方が4年間やはり実務経験を積めば今度は一級建築士を取得することができます。
  11年と長い時間ですけれども、そのような努力をされる方が一人でも多く出てきてくださることを願うものでありますし、その点については今回の改正におきましても変更いたしておりませんので、頑張っていただきたいと思います。

○加藤敏幸 ありがとうございました。国会の場でございますけれども、そういう若い方々に一人でも多く挑戦をしていただく、またそのことが十分報われ、意味がある、私はこういうことを精一杯声を出して伝えていくことも大事ではないかと思っています。国土交通省、機会があれば、また大臣も機会があれば激励をしていただきたい、偉そうに言うわけじゃないですけれども、よろしくお願いしたいと思います。

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3.建築士の報酬問題

○加藤敏幸 それでは、建築士の報酬についてご質問を申し上げたいと思います。
  これも、建築法の改正のときにも私は7、8分使ってご質問申し上げたわけですが、建築士の地位の独立性や職能としての権威を保っていくためには当然一定の報酬の保障がなければならない、論を待たないことだと思います。
  建築士には求められる知識、経験、国家資格取得のための膨大な労力と学習費用が投入されております。しかし、残念ながらその報酬は、医師や弁護士など他の士業に比べればかなり低くなっているのではないか、このように感じております。さきの通常国会で建築基準法の改正で質問させていただきましたけれども、当時住宅局長の答弁では、驚くほど建築士の年報が低いこと、17年度で年収540万円という数字が紹介されました。今回の姉歯元建築士による構造計算偽装事件でも、そもそもは彼の生活に余裕がなかった、このような発言もあったというふうに聞いております。
  この建築士の報酬の在り方については衆議院でもかなり掘り下げた議論が行われてきました。基本的には、業界内の収益配分構造にかかわる問題、それから独占禁止法との関係もあって、デザインや構造計算という最も建築設計で重要な部分がコスト主義、価格競争主義の下に置かれているという問題もあります。建築士には、建物、デザインについて、環境問題や景観の問題、居住性とか、公共的建物であれば住民へのサービスの問題など、様々な社会的要請に応えているという重要な任務を負っていると、これも事実でございます。このような建築士への評価が単純に金銭に換算できるものではなく、単に安く早くやればいいという、そういう世界でもないんではないかと、私もそう感じるわけであります。言い換えれば、むしろ競争原理が、簡単にコストのたたき合いということが働いてはどうなのかなと。そういう世界とも少し違うのではないかと、感じているところでございます。
  そこで、独占禁止法との関係で、設計コストについては、昭和54年以降、建築士法第25条の規定に基づき建設省告示第1206号と言うガイドラインが設けられました。しかし、これが厳密には機能しておらず、設計コストがより低く抑えられているという実態がございます。今後は独占禁止法との関連も含め、建築士の報酬を十分に保障していくシステムづくりを考えていかなければならないんじゃないかと、私はそのように思うわけであります。
  衆議院の審議では住宅局長がこの告示第1206号の見直しを答弁されましたけれども、実態としてこのガイドラインが実効性を持っていないことに問題がある、このように思います。建築士法第25条は、国土交通大臣が基準を定めてこれを勧告することができると規定されていますけれども、更に強制力を持たせるような条文修正もいずれ必要ではないかと、このように思うわけであります。
  この点について国土交通省としての見解をお伺いしたい。特に、今回のように資格制度をより厳しくし、一方で十分な報酬が保障されないとなると、建築業界には優秀な人材が入ってこなくなるという懸念もございます。そのようなことも含めましてご見解をいただきたいと思います。

○榊正剛 住宅局長 実は、報酬基準の告示でございますけれども、昭和53年までは業界の方の自主基準みたいな形で、工事費の何%といったような形で定められておりましたが、公正取引委員会の方からそれは不適切だというご指摘を受けまして、それじゃ何らかの目安が要るのではないかというようなことで、建設省告示1206号という形で出さしていただきました。昭和54年でございますので、実はもう27年も経ってたっております。
  当時出しました告示と申しますのは、言わば用途別の工事金額別に、人・日というような形で出さしていただいております。したがいまして、言わば現在のように設計業務が例えばデザインですとか計画ですとか構造ですとか設備ですとかといったような形に分けられておらず、言わば用途別、金額別というような形の表になっておるわけでございます。そういった意味でいいますと、今回の改正のときにも、現在の建築の設計というのが非常に複雑多岐にわたって専門化、分化しているということを申し上げましたが、実はその報酬基準がそういう専門分化を表したような形になっていないのではないかと私どもも反省をいたしております。
  したがいまして、今後実態調査をきちっと行った上で見直しを行いたいと考えておりますが、その具体的な方向性という意味では、標準的な業務量というような形で、人・日というのはまあ公取の関係もあって外せないかなと。ただし、デザイン、計画、構造、設備といったような分野別にそれを示していきたいと思っておりますし、金額別ではなくてむしろ床面積単位というような形で示した方がより分野別、規模別といったようなイメージが出るのではないかと思っております。それから、委員ご指摘のような設計業務のCADですとか、周りの景観、環境といったような調査業務といったようなのも増えておりますので、そういった業務量の見直しを行いたいと考えております。
  ただ、強制力を持たせたらどうかというご指摘がありましたが、そもそものこの告示をつくりましたゆえんが、不公正な取引方法に当たるんではないかというようなことのご指摘から始まった告示ということがございまして、なかなか難しい問題があるのではないかと思っております。したがいまして、今回建築主の目安となるような標準的な業務量を、言わば人・日というような現行枠組みを維持しながら、現在の設計業務、監理業務の実態に合ったような形で枠組みを見直していきたいと思っております。所要の実態調査は実はまだ着手をしておりませんので、この法律が通りますれば、来年度直ちに取り掛かりまして、そういったような見直しを行っていきたいと考えておるところでございます。

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4.的確な実態調査を望む

○加藤敏幸 流れにつきましては理解ができると思っております。
  私は最低賃金について長らく携わっておりました。これは、働く人たちの再生産を保障するという意味があります。最低賃金というものは余り意味がないんではないかと一時期言われましたけれども、しかし大阪のハイヤー、タクシーの規制緩和による台数の激増により、実質最低賃金に及ばない給与実態というようなことも社会問題化をされておるということです。
  そういうような視点で、やはり働く者、あるいは専門職能に就く専門家としてのプライドを持つ皆さん方についても、やっぱり最低限の生活ということではなくても、世間相応というんですか、社会的に当然そうだねと、そういう報酬が現に保障されるという言葉はちょっと問題がありますけれども、努力すればそういうようなものが実現するということがあって、例えば建築士という矜持(きょうじ)も守られるわけです。「衣食足って礼節を知る」ということわざがありますけれども、そういうことにやっぱり深く国全体が思いを致すということは大切なことだと思います。
  そういう裏付けなしに、おまえたちプライドだけで頑張りなさいとなると、私はそれでは回らないし、何が起こるか分からないし、そして建築士というのは、ユーザーからいうとある部分、その建物だとか住まいの品質、安全性を最後に確保してくれる、担保していただける専門家だと、こういう立場もあるわけでして、やっぱりそこのところをしっかり注目すべきだし、でき得ればそういう制度を支えるべきだというふうに思うわけです。
  ちょっと長くなって申し訳ございませんけれども、最低賃金は、最低賃金を規定してそれを保障するということと、もう一面、実は競争、公正な競争を維持するということがあるんです。つまり、労賃のダンピングを許すと、そのことがコスト競争の原資になってしまうと。つまり、働く人たちの賃金をたたけばたたくだけ安く応札できるということが、公序良俗にどうなんだという意見も含めて、最低賃金というのがずっと議論されてきたという経過があるわけでございます。同じように、公正取引委員会がいろいろおっしゃることもそれは一つの事実ではあるけれども、しかし、だれも挑戦しない、魅力のない報酬体系の下、果たして本当にこの法律が目指す建築士法になるのか。やっぱり皆さん方の倫理観だとか、その職業意識にやっぱり訴えていく、そして日々研さんをしていただくということで現実保障できるはずもないなというふうなことを感じ取る次第でございます。
  そういうようなことを含めて、是非ともこのことに関して、今局長いろいろご答弁していただきましたけれども、私は、国土交通省として、法律として建築士法の改正が仮に実現したとしても、それに魂を入れる制度として、この建築士の報酬に関して、やっぱりスケジュールを含めて、あるビジョンを提起していただきたい。それがこの国会で建築士の皆さん方に対する私たちのメッセージになるのではないかと、このように感じる次第でございますので、どうぞよろしくお願いしたいと思います。

○冬柴鐵三大臣 もうおっしゃるとおりでございます。ただ、独占禁止法の公正取引委員会の意見等もありまして、士業の報酬規定については厳しく見られているわけで、その一環としてこの問題が、非常に困難ではございますけれども、しかし我々としましては今おっしゃったような観点からしっかり検討をさせていただきたい。そして、それが作る以上は使っていただけるような、そういうようなものを作っていきたいというふうに思っております。

○加藤敏幸 大臣の答弁を取りあえずは受け止めたいと思います。
  それから、局長の方には、実態調査をされると。そのときにやっぱりその数字を率直に見ていただきたいと思うんです。特に平均値じゃなくて、地域地域の個別分散したデータを私は見ていただいて、そして対話していただきたいと思います。平均値で出すと、何か540万円だったら、沖縄から島根まで全部540万円のように思えますけれども、現実はそうじゃないんです。やっぱり地域によって、今地方の格差と言われていますけれども、やっぱり相当な差があって、その上で、地域で建築士さんが店を出しているということの実態を見詰めていただきたい。そのことから方策というようなことも展開していただきたい、ということをご要望申し上げまして、時間になりましたので終わりたいと思います。