政策レポート

2008年10月 3日

後期高齢者医療制度の問題点と医療制度改革の方向

2006年6月に与党の自民党・公明党の強行採決で導入された「後期高齢者医療制度」は、本年4月からスタートしましたが、当初から問題点が一挙に噴出し、高齢者をはじめ国民からの大きな反発を買うことになりました。その直後に実施された衆議院山口2区補欠選挙や、6月の沖縄県議会選挙の結果にも大きく影響したため、危機感をもった与党は負担の軽減化をめざし制度の修正作業を急ぎました。

与党プロジェクトが主導した修正によって、高齢者を対象にした負担増は若干緩和されましたが、しかし制度はさらに複雑化するとともに、基本的な問題は先送りにされました。舛添厚生労働大臣も、最近は制度の廃止や国民健康保険への統合などについて発言し、政府・与党内にも混乱が続いています。

このような状況の中で、すでに年金からの保険料天引きが行われている800万人の高齢者に加え、この10月から新たに325万の高齢者が年金からの天引きが始まります。

民主党は先の通常国会で、この制度を廃止するという法案を参議院に提出し、各野党の賛同を取り付け、これを可決させ法案を衆議院に送りました。衆議院では、現在、継続審議扱いになっていますが、民主党としては制度を廃止した後の望まれるべき高齢者の医療・保険制度の改革方向についても鋭意、検討しています。

以下、後期高齢者医療制度の問題点と医療制度の改革の方向について考え方を述べます。

1、高齢者医療制度の変遷と後期高齢者医療制度のねらい

高齢者に対する医療給付の特別措置は、昭和48年の老人医療無料化制度に始まります。しかし制度実施以降、無料化のための支出増による財政問題が生じたため、表1にあるように、政府は、順次、一部負担などが引き上げるなどの財政対策を講じてきました。

表1 高齢者医療の変遷

1973年

老人医療の無料化で、70歳以上の患者負担が無料化される。

1983年

70歳以上を対象とする老人保健制度が実施される。治療には、外来1ヶ月=400円、入院1日=300円(2ヶ月を限度)の一部負担が導入される。

1997年~

外来・入院・薬剤の一部負担が段階的に引き上げられていく。

2001年

老人保健制度に、外来・入院の1割定率負担が導入される。但し、外来=月3000円・入院=月37,200円を限度とする。

2002年

医療費全体に定率負担が導入され(1割・高額所得者は2割)また対象者も段階的に75歳に引き上げていく。

2008年

75歳以上を切り離した後期高齢者医療制度がスタート。一方、70歳から74歳までの高齢者は2割負担を導入(但し08年度は1割負担の特別措置がとられる。)

後期高齢者医療制度は、この高齢者医療の財政対策の歴史の流れの中でうち立てられた制度です。しかし、現在の健康保険財政の赤字体質は、基本的には医療の高度化によってもたらされているという説が一般的であり、政府・与党が言っているように、高齢化に伴う受診率の向上や治療費の増大が主要因となっているわけではありません。小泉政権下において、「小さな政府」「社会保障分野への市場原理の導入」といった新自由主義的な政策が展開される中で、高齢者の医療費増大を抑制しさえすれば財政は何とかなるという理屈で、この後期高齢者医療制度が導入されたわけです。

その施策の基本は、次の4点に集約できます。

①高齢者に対し、保険料・一部負担で新たな負担を求めていること。

②高齢者の受診抑制のために、さらなる施策を講じていること。

③医療サービスの合理化によって高齢者の命を軽んじる方向に向かっていること。

④中小の病院を中心に、さらなる病院経営の合理化・収益率の低下を求めていること。

まさに医療費支出をいかに抑え、いかに保険料収入を上げていくか、という財政的視点のみに終始しています。以下、後期高齢者医療制度の問題点を明らかにしながら、あるべき高齢者医療制度の方向性を探りたいと思います。

2、後期高齢者医療制度の問題点

(1)子供の被扶養者であった者に新たな負担

一般的に、高齢者は次の3つのいずれかの健康保険に加入しています。

①市町村が運営する国民健康保険

②勤め先の事業所が加入する被用者健康保険(夫が働き、妻が働いていない場合は、妻はその被扶養者として加入)

③自分の子供の被用者健康保険(被扶養者として加入)

後期高齢者医療制度は、75歳以上の全て高齢者をこの三つの健康保険から切り離して運営するため、とくに③の子供の被用者保険の被扶養者となっている高齢者は新たに保険料負担が生じることになります。この対象者は約200万人と言われています。

政府は、対象となる高齢者の保険料がゼロから一気に増えるため、激変緩和措置として「本年4月から10月までは全額免除。10月から2009年3月までの半年間は9割を免除(1割負担 全国平均で月額=約350円)にする」ことにしました。しかし、この暫定措置が終われば、所得(年金)によって保険料が確定され、負担感は一段と高まっていきます。もともと子供の健康保険に加入している高齢者の所得は低いので、この負担増の影響は深刻なものになると思われます。

(2)保険料負担の引き上げと複雑な軽減措置

後期高齢者医療制度の保険料は、当初、「国民健康保険の保険料より低くなる、あるいは変わらない」と宣伝されてきましたが、新制度がスタートして、保険料支払いの連絡がいったり、年金から保険料が控除されてはじめてその負担が増えたことが明らかになりました。これに高齢者が怒りをもって強く反発したわけですが、慌てた政府・与党は、保険料の軽減措置をはかる作業にとりかかり、6月末に、現行の軽減措置をさらに強化する案をまとめました。

しかし、この軽減措置は、確かに低所得者層を中心に保険料負担は減ることになりますが、平成20年度と21年度予定の措置が違っており、また年金収入等による所得別の軽減措置が9つのパターンに分けられるなど、表2のように、保険料体系は非常に複雑なものになりました。これらの軽減措置は、あくまで制度発足に伴う混乱を回避するためにとられた措置であり、今後、高齢者の医療が大幅に増えていくことになれば、保険料の軽減措置も徐々になくなっていく可能性が十分に考えられます。

表2 収入別にみた保険料負担の軽減措置

年金収入別階層

本来の保険料

軽減措置後の負担

所得割

均等割

所得割

均等割

①80万円以下

負担なし

7割軽減

負担なし

※21年度より9割軽減

②80~153万円

負担なし

7割軽減

負担なし

8.5割軽減

③153~168万円

10割負担

7割軽減

5割軽減※21年より負担なし

8.5割軽減

④168~173万円

10割負担

5割軽減

5割軽減※21年より7.5割軽減

5割軽減

⑤173~192.5万円

10割負担

5割軽減

5割軽減

5割軽減

⑥192.5~193万円

10割負担

5割軽減

5割軽減

2割軽減

⑦193~211万円

10割負担

2割軽減

5割軽減※21年より2.5割軽減

2割軽減

⑧211~238万円

10割負担

2割軽減

10割負担

2割軽減

⑨238万円以上

10割負担

10割負担

10割負担

10割負担

※①の80万円以下は基礎年金のみの収入しかない高齢者

※③~⑦の153万円~211万円は住民税非課税の低所得の高齢者

(3)給付率が複雑化

後期高齢者医療制度は、加入単位が世帯単位から個人単位になりましたので、高齢者夫婦の場合、夫、妻のそれぞれの収入額(年金)によって、保険料や給付率が違ってくることになります。

給付率(残りは自己負担率)は、年間収入383万円(課税所得では145万円)で線が引かれ、それ以上は現役並み所得者として医療費の自己負担率は3割になります。しかしこれは原則であって、夫の収入と妻の収入によって1割負担になるのか、3割負担になるのかが決まってきます。

今回の与党の修正により、一部の所得層において3割自己負担が1割に軽減されることになりますが、表3を見れば分かるように、対象となる所得層はほんの僅かです。そして全体としては5つの類型に分かれ、非常に複雑で分かりにくい制度となりました。

表3 自己負担率が「1割か3割か」に関する5類型

 

夫婦の所得類型

自己負担率

軽減措置

夫の収入が

383万円

以上

Aパターン

●夫収入383万以上

●夫婦合算収入520万円未満

夫3割

妻1割

夫1割

妻1割

Bパターン

●夫収入383万円以上

●夫婦合算収入520万円以上

且つ妻収入383万円以上

 

夫3割

妻3割

 

夫3割

妻3割

Cパターン

●夫収入383万円以上

●夫婦合算収入520万円以上

且つ妻収入383万円未満

 

夫3割

妻1割

 

夫3割

妻1割

夫の収入が

383万円

未満

Dパターン

●夫収入383万未満

●夫婦合算収入520万円以上

 

夫1割

妻1割

 

夫1割

妻1割

Eパターン

●夫収入383万未満

●夫婦合算収入520万円未満

 

夫1割

妻1割

夫1割

妻1割

注)夫75歳以上、妻70歳~74歳で夫の収入が妻より高い場合

(4)地域によって差が出る保険料

後期高齢者医療制度は、これまで市町村別に運営されてきた国民健康保険と違い、都道府県単位の「広域連合」が保険料を決めることになっています。このことは将来、地域によって保険料に大きな格差が生じることを意味します。

具体的には、各広域連合に対し、2年ごとの保険料見直しが義務付けられています。とくに医療給付費総額の10%は保険料を財源にする仕組みとなっていますから、広域連合内の後期高齢者の人数が増えていけば、当然、医療費が増えて、保険料が引き上がっていくことになります。厚生労働省の試算でも、7年後の2015年には、現在の保険料は平均で約4割上がるとしています。

後期高齢者医療制度は、このように医療給付費が増えれば、「保険料を値上げする」か「医療給付内容を切り下げる」か、という選択を迫ります。しかも広域連合における保険料の決定権限が広域連合議員に限られているという問題があります。この広域連合議員は「各市町の長及び議会の議員」のうちから選ばれることになっており、当事者である後期高齢者本人達や医療機関従事者の意見が直接的に反映できる仕組みにはなっていないのです。行政の都合、行政の判断だけで保険料が決められることになるわけですが、今後は、当事者・利害関係者が広域連合の政策決定過程に関与できる仕組みを作っていく必要があると考えます。

(5)年金からの保険料の天引き問題

国民健康保険の保険料は、これまで現金納付や口座振替方式でしたが、後期高齢者医療制度では、年金の年額が18万円以上の高齢者は年金からの天引きに切り替えられました。

厚生労働省の試算によると、平均的な厚生老齢年金受給者の場合で、後期高齢者の保険料は、月額6,200円(年額74,400円)になります。しかし、この保険料が、2ヵ月ごとに支給される年金から介護保険料と合わせて2万円以上が天引きされると、手取り分は大きく減ることになります。この突然の措置に、多くの年金受給者が、「生活ができなくなる」と大きな不安を訴えました。

この問題は社会的問題化したため、政府・与党は保険料徴収方法を改め、一定の条件がそろえば、口座振替や家族・配偶者が代理で納入することができるようにしました。しかし基本的には保険料負担が変わらないわけですので、高齢者の負担に関し、さらに様々な軽減措置をとっていく必要があると考えます。

この保険料の年金天引き制度のもう一つの問題は、これまでは高齢者が保険料を支払えない場合、市町村で相談することになっていたわけですが、こういった相談の機会が奪われるという問題です。政府・与党は、「困ったことがあれば市町村の窓口できめ細かい対応をする」と強調していますが、とくに一般財源を持たない「広域連合」では、独自の保険料減免などの措置も簡単には講ずることができないと考えられます。困ったお年寄りに対して、本当に市町村の窓口で的確な対応ができるのかどうか、依然として見通しはたっていないものと思われます。

(6)現役世代・サラリーマンの負担増

高齢者医療制度を支える財源は、①高齢者の保険料が10%、②現役世代の特定保険料が40%、③国・県・市町村の公費が50%――となっています。

一般的にサラリーマンの健康保険は、①中小・零細企業の従業員が入る政府管掌健康保険、②大手企業などが独自に運営している「健康保険組合」、③公務員や教員等の団体が運営している共済――の三つがありますが、それぞれの保険者は、今回の後期高齢者医療制度への支援金が大幅に増えることによって、財政が大変厳しくなっていきます。

具体的に説明しますと、各被用者保険は、高齢者の医療に対し、「①前期高齢者医療保険(65歳~74歳)への納付金」「②後期高齢者医療保険(75歳以上)への支援金」「③療養病床転換支援金」の三つを特定保険料として負担することになっています。この負担額は、医療給付が増えれば支援金も増える仕組みになっており、従来の「老人保健拠出金」に比べ、サラリーマンが加盟する各保険は確実に負担が増えると試算されています。

運輸業大手の西濃運輸が、8月1日をもって健康保険組合を解散し、政府管掌保険に加入したという衝撃的な報道がありました。この意味するものは、特定保険料の負担増のために大幅な保険料引き上げに追い込まれ、健康保険組合を運営するメリットがなくなったということです。

厚生労働省の試算によると、表4にあるように、本年度の健康保険組合の高齢者医療に対する負担は、リタイアーした70歳までの高齢者を対象にした「退職者医療拠出金」と合わせ、3900億円の負担増となっています。現在、政府管掌健康保険の保険料の8.2%を超える組合は約200組合にものぼり、今後もそれぞれの組合の財政状況が一段と苦しくなれば、健康保険組合の解散が続くことが予想されます。

健康保険組合は、とくに若い従業員が多い場合など、保険料を低く抑え付加給付をするメリットがあったわけですが、そのメリットがなくなるのです。また健康保険組合は、スタッフが医療費の無駄のチェックをするという医療費抑制の役割を担ってきました。しかし今後、健康保険組合が減少していくことになれば、医療費の膨張に歯止めがかからなくなる危険性もあります。

表4 健康保険組合の拠出金等の負担増

 

19年度

20年度

増減額

後期高齢者に関する拠出金等

1兆1600億円

1兆2300億円

700億円

前期高齢者に関する拠出金等

1兆 700億円

1兆3999億円

3200億円

合   計

2兆2200億円

2兆6100億円

3900億円

(7)かかりつけ医制度による受診抑制

後期高齢者医療制度は、高齢者をあらかじめ「かかりつけ医」に登録させ、それ以外の医療機関への受診を制限するという新しい制度を導入しました。具体的には、後期高齢者については、1か月600点(6000円)という医療費の支払いに制限を設けます。しかし、こういった上限設定は「粗診粗療」になるのではないかという批判が出てきました。

しかし、この「かかりつけ医」制度は「包括支払い制度」と連動しており、上手く運営すれば無駄な医療費の排除に働くことになります。これまでの医療は「出来高払い制度」といって、かかった治療費についてはすべて保険者に請求できたわけです。無駄で過剰な治療や投薬を誘発し医療費の増大に結びついてきたとも批判されてきました。

「かかりつけ医」制度のここ数ヶ月の実践では、医師側が患者の同意を取り付け、治療の目標設定をして検査や生活指導し、患者側も「自分の健康状態をトータルで診てもらえる」と好評なケースも一部の地域や医療機関において見られます。但し、良心的な医師や病院は、急な検査や治療が必要となり医療が上限を上回った場合には「持ち出し」を覚悟しなければなりません。こういった経営リスクについては、多くの高齢者が来院することでリスクを分散させるなどして対応できるのではないかと考えます。

「包括支払い制度」は、今後の医療費の膨張に歯止めをかけることができる重要な施策の一つですが、医師・病院側の良心的な対応が前提となっているだけに、「粗診粗療」を第3者がチェックできる体制づくりなど、さらなる制度の発展が望まれます。

(8)終末期医療の抑制

終末期の医療・延命治療のあり方については、これまでも様々な議論がされてきました。後期高齢者医療制度では、「終末期相談への診療報酬」が導入されました。これは、終末期における診療方針を医師、患者本人、家族が相談した場合に、医療機関に「終末期相談支援料(診療報酬200点)」が支払われるというものです。

しかし、この制度の背景には、医師が患者の余命期間を推定し、事前に終末期における延命措置を縮減することによって財政効果を挙げるという狙いがあります。そのため、高齢者の命を軽視しているのではないかとの国民的な批判が起こり、結局、舛添厚生労働大臣の指示により、この「後期高齢者終末期相談支援料」は凍結されることになりました。

一般的に患者の「最期の看取り」と医療の関係は、財政的視点から簡単に割り切れるものではありません。今回は、終末期医療を抑制しようとする意図が前面に出しすぎた観がありますが、今後は、患者本人に治療継続が困難な状況が生じた場合、継続・中止について家族・医療関係者が真剣に判断を下せるような制度のあり方を全国民レベルで検討すべきではないかと考えます。

3、高齢者医療制度のあり方

世界に類を見ない急激な高齢化が続く我が国において、年金制度とともに、医療保険制度をどのように維持していくかは重大な政策課題となっています。制度改革の設計とその実行は、ある意味で、壮大な社会的実験であるとも言えます。

この制度設計にあたっては、①高齢者の医療費の膨張に対して現役世代がどのような形で負担していくのが適切か、②国全体として公費(税)の負担をどのようにするのか、③どのような単位(地域・職域など)で保険者を組織すれば効率的な運営ができるのか、そして④全国的に同レベルに近い医療サービスをどのように供給していくか――等が大きな検討テーマになるでしょう。とくに、医師不足、公立病院の閉鎖、へき地・離島医療の深刻化など医療供給体制の問題が大きくなる中で、④のテーマは社会政策の根幹に関わる重大テーマと言えます。

まず、①と②に関わる財政的問題は、公的な健康保険制度を維持し、同時に一定水準の医療供給体制を維持していくための膨大な財政負担を、関係者がどのように形で分かちあうかという問題になります。我が国の場合、公的な医療保険制度は地域と職域に分かれ、高齢者を多く抱える保険に対して、高齢者加入率が少ない保険が財政支援するという方法が取られてきました。さらに国民健保など財政的に厳しい保険に対しては、国・自治体による公的資金が多く投入され保険事業を維持してきたという経過があります。

しかし、豊かな財政を維持してきた健康保険組合が高齢者医療への支援のために財政難に陥り、また、国も地方も膨大な財政赤字を抱えて医療や保健に十分な資源を割り当てることができなくなっています。

これから、公的医療保険制度を財政的にどのように維持していくかは、本当に多くの困難を伴う政策課題になっています。この問題は、国会や政府の審議会、学会などで検討・審議されてきましたが、現在のところ、これといった決め手となる制度改編には至っていません。後期高齢者医療制度も一つの試みなのですが、実際に運営してみると、前述のように様々な問題が噴出してきました。財政対策として、消費税を引き上げて、医療・年金制度の基本部分の原資にすべきだとの意見もありますが、国民的な合意が得られるかどうかは全く見通しが立っていません。

民主党はこれまで、あるべき医療制度改革について活発な議論と提言を行ってきました。その改革理念は、「医療制度・健康保険制度を根幹から改革し、無駄を排した効率的な医療システムを構築して、“必ず最善の医療が受けられるという安心”を国民の心に満たすことをめざす」ことに置いています。また改革の骨組みとして、①各職業・階層を超え、世代間で連帯したセーフティネットとしての医療制度を再構築し、全国一律・一本の健康保険制度も考慮する、②救急・小児科・産科医療やがん治療における現在の危機的状況の改善を早急にはかっていく、③所得再分配機能を強化し、低所得者層、乳幼児を抱える家庭、へき地・離島などに十分配慮したものとする、④医療供給体制の充実をはかる中で適正な国民負担を求めていく――などを挙げています。

今後は、地方公共団体・労働組合・経営者団体・高齢者団体などの保険者側に関わる関係者のみならず、医師・病院・大学・医療従事者など医療供給側の関係者などとも十分な調整を行ない、あるべき医療保険制度を構想し制度改革を実行していかなければならないと考えます。

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