2007年8月 7日
決算委での追究でマスコミが動く 不良債権2345億円 ・・・中小企業高度化資金問題
昨年(2006年)5月15日の参議院決算委員会において、経済産業省が所管する「中小企業高度化資金の不良債権問題」について政府の対応を追究しましたが、この決算委員会での質疑を契機に、共同通信社が都道府県別の不良債権額を調査し、これを7月20日に全国の地方紙に配信しました。
中小企業高度化資金は、中小企業者が組合等を設立し、共同して経営基盤の強化を図るために工場団地・卸団地・ショッピングセンターなどを建設する事業や、第三セクターまたは商工会等が地域の中小企業者を支援する事業に対して、国・地方が貸付けを行う資金(事業費の8割について国が3分の2・都道府県が3分の1を低金利融資)です。市街地に散在する工場や店舗などの集団移転や、商店街のアーケード整備などが代表的な貸付対象ですが、現在まで、全国各地において貸付資金の返済が滞り、不良債権化しているという大問題を引き起こしているのです。
昨年の決算委員会で中小企業庁長官は、その不良債権の累計額は2,254億円と答弁しましたが、今回の共同通信の調査では、公表を拒否した北海道を除き、2,345億円とさらに膨らんでいます。このうち、数百億円が回収不能債権として債権放棄される見通しで、税金を原資とする融資が回収できない問題の深刻さを指摘しています。
今回の共同通信の報道に関しては、担当記者より取材を受け、現状の問題点や制度の改善の方向について私なりの考え方を述べましたが、基本的には、国会で質問したように、①この融資制度そのものが本来の政策目標に沿わなくなってきたこと、②国・地方自治体の債権管理がずさんであること――が問題です。今回の報道記事によって、この融資制度の問題点が社会に明らかにされました、依然として、制度・運用の改革についての国・自治体の問題意識は低く、さらに国会の関係委員会の場を通じ、この問題を追及していきたいと考えます。
→私がこの問題を指摘した決算委員会での質問内容(2006年5月)
【参考】高度化資金の2006年度末不良債権(都道府県別)
| 共同通信社の調査より |
|
融資残高
|
不良債権(不良債権比率%)
|
||
|
北海道
|
非公表
|
非公表
|
( - )
|
|
青森
|
220億4437 |
34億7989
|
(15.8)
|
|
岩手
|
87億5409 |
16億0730
|
(18.4)
|
|
宮城
|
58億0224 |
12億4389
|
(21.4)
|
|
秋田
|
68億4128 |
48億4993
|
(70.9)
|
|
山形
|
52億9732 |
44億0358
|
(83.1)
|
|
福島
|
70億5804 |
16億8972
|
(23.9)
|
|
茨城
|
118億1427 |
74億8473
|
(63.4)
|
|
栃木
|
63億0394 |
※31億8654
|
( - )
|
|
群馬
|
49億5112 |
07億2399
|
(14.6)
|
|
埼玉
|
124億4959 |
27億2359
|
(21.9)
|
|
千葉
|
61億4982 |
15億5921
|
(25.4)
|
|
東京
|
244億4561 |
88億8814
|
(36.4)
|
|
神奈川
|
165億2478 |
86億9494
|
(52.6)
|
|
新潟
|
162億2240 |
65億0854
|
(40.1)
|
|
富山
|
113億8318 |
12億8461
|
(11.3)
|
|
石川
|
134億9473 |
24億3253
|
(18.0)
|
|
福井
|
122億0408 |
09億3465
|
( 7.7)
|
|
山梨
|
222億2327 |
147億5605
|
(66.4)
|
|
長野
|
58億5473 |
30億3618
|
(51.9)
|
|
岐阜
|
106億5242 |
25億7912
|
(24.2)
|
|
静岡
|
350億6033 |
29億2911
|
( 8.4)
|
|
愛知
|
209億6310 |
※26億7287
|
( - )
|
|
三重
|
134億2285 |
64億9362
|
(48.4)
|
|
滋賀
|
79億7758 |
35億3705
|
(44.3)
|
|
京都
|
90億7608 |
34億5591
|
(38.1)
|
|
大阪
|
243億0920 |
62億4939
|
(25.7)
|
|
兵庫
|
553億9555 |
257億7477
|
(46.5)
|
|
奈良
|
52億0669 |
41億3285
|
(79.4)
|
|
和歌山
|
182億5365 |
167億6835
|
(91.9)
|
|
鳥取
|
26億1114 |
05億4655
|
(20.9)
|
|
島根
|
121億5249 |
57億2333
|
(47.1)
|
|
岡山
|
138億4858 |
65億9819
|
(47.6)
|
|
広島
|
258億1400 |
119億1600
|
(46.2)
|
|
山口
|
146億0294 |
95億0242
|
(65.1)
|
|
徳島
|
101億7581 |
13億8422
|
(13.6)
|
|
香川
|
87億0463 |
07億9236
|
( 9.1)
|
|
愛媛
|
24億2740 |
※0
|
( - )
|
|
高知
|
88億6980 |
52億6775
|
(59.4)
|
|
福岡
|
208億3708 |
127億4539
|
(61.2)
|
|
佐賀
|
63億5032 |
17億2315
|
(27.1)
|
|
長崎
|
66億1588 |
26億8223
|
(40.5)
|
|
熊本
|
224億9972 |
53億8608
|
(23.9)
|
|
大分
|
56億9408 |
16億6870
|
(29.3)
|
|
宮崎
|
28億5776 |
09億1672
|
(32.1)
|
|
鹿児島
|
55億1932 |
32億9849
|
(59.8)
|
|
沖縄
|
129億0996 |
102億8882
|
(79.9)
|
|
合計
|
6026億2722 |
2345億2147
|
(39.9)
|
単位は万円。※は一部非公表。金額は千円単位を四捨五入したため、合計額が一致しないことがある。合計欄の比率39.9%は、一部を非公表とした3県を除いて算出。
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2006年5月、経済産業省の決算審議の場でこの問題を取り上げ、追及しました。
写真右:答弁に立つ二階経済産大臣(当時)


