2007年5月30日
サッカーくじTOTOの運命は?
去る5月19日・20日のJリーグの試合対象としたサッカーくじ「BIG(ビッグ)」は、61億2033万円にのぼる大幅な売上げとなりました。これは、1等当選金が繰越され、最高当選金が6億円になったことで、多くの人達が、宝くじ気分でこの「BIG」を買ったからです。「BIG」は、自分で勝ち負け予想をする「toto」と違って、コンピューターが勝ち負け予想した券を購入するタイプで、もともと宝くじに近いものでした。このブームがいかに一時的なものであったのかは、繰越金がゼロとなった次週の売上げが10分の1以下の5億7385万円にしかならなかったことを見れば一目瞭然です。同時に、この騒ぎによって、サッカーくじの運営自体の問題が改めて世間に明らかになるという皮肉な結果を招きました。
私は、昨年6月の参議院決算委員会で、文部科学省所管の日本スポーツ振興会が運営する「サッカーくじ」がもはや経営的に成り立っておらず、廃止を含む制度の見直しを当時の小泉総理大臣に迫りました。
平成13年にサッカーくじはスタートしましたが、翌平成14年からは事業収益は赤字となり、その後も売上げの回復が見込まれない状況が続いていたのです。「toto」は法律名が「スポーツ振興投票」と言われているように、その本来の目的は、収益金をスポーツ施設の整備や選手育成資金に活用していくというものでした。当時、この制度創設に係わったスポーツ振興議員連盟や文部科学省は、「これで日本の地域スポーツ施設も欧米並みになる」と豪語したものですが、この胸算用は、早くも制度スタート2年目から崩れていったのです。
<図表 2006年6月決算委員会で私が提示した資料>
Jリーグの入場者数が増加する一方でサッカーくじの売り上げは低迷。

文部科学省と日本スポーツ振興会は、この制度を何とか維持させたい方針から、くじの運営を直営方式に切り替えたり、インターネットを含め販売チャンネルを増やそうとしましたが、今回の大騒ぎを除いて、経営の改善に至る売上げ増は見込まれていません。
このままいくと、サッカーくじの赤字補填のために膨大な税金が投入されることは避けられません。サッカーくじは、まさに中央官庁の天下り機関を肥大化させ、政治家の利権拡大につながるような公益法人の事業拡大となっただけです。国民の利益が声高に叫ばれても、実際は、最初のかけ声の通りには行かない、という教訓が強く示された例でしょう。
私たちも、今後、サッカーくじの運営に対して、さらに厳しい目でチェックしていく必要があると思います。
